天海祐希

福本伸行原作の大人気コミックを映画化した『カイジ~人生逆転ゲーム~』(佐藤東弥監督)。10日に公開初日を迎え、主演の藤原竜也、天海祐希、香川照之らが東京・有楽町で舞台挨拶を行った。

「豪華キャストの皆さんが、会場のどこからかこの舞台に上がってきます」。MCの藤井貴彦アナ(日テレ)が観客に告げ、会場が「ざわ‥ざわ‥」となる中、会場後方の扉から藤原らが登場すると、一気に熱狂の渦に。「たくさんの方々に集まっていただき、ありがとうございます。撮影から1年、ようやく今日という日を迎えられました」と藤原は挨拶した。

劇中、カイジ(藤原)が初給料で缶ビールと焼き鳥を買うことにちなみ、出演者たちの初給料の使い道を聞くことに。「記憶が定かではないけど、母親に少し渡したんじゃないかなあ……。あとは好きなものを買ったと思いますよ」と藤原。続く天海は、「宝塚時代は親に学費を出してもらっていて、初任給が出たのを機に『仕送りはけっこうです』と大見得を切ったんですよ。でも、じつは3カ月分まとめて支払われた給料を1カ月分だと勘違いしていて(笑)、しまったと思いながらも必死でやりくりしました」と語った。

伊藤カイジ役の藤原。「僕も映画を見て勇気をもらいました。この作品、このメンバーに出会えて、本当によかったと思います」

遠藤凛子役の天海。「続編があれば、また素知らぬふりしてカイジを闇金に引きずりこむかも。その辺はぜひスピンオフで!(笑)」

香川は「僕が真剣にやればやるほど、笑われていることに気づき、じつは『笑われる系の俳優』だったと20年かけて知りました」

山本太郎が「僕の撮影は1日半くらいでした」と申し訳なさそうに話すと、香川は「1日半!? 僕らはEカード1枚もめくれなかったよ…」

続いて、「カイジの続編が作られることになったら?」と質問されると、藤原は「(カイジは)ここまで大変な思いをしたんだから、間違いを犯すことなくしっかり生きてほしいと思います」とコメントするも、山本から「それだと続編ができなくなるけど……」と指摘されるてしまう。藤原は苦笑いしつつ、「カイジにはもう一度、自堕落な生活を送ってもらって、懲りない男でいたいですね。地下の生活はけっこう良かったし」と訂正する一幕も。一方、帝愛グループの幹部・利根川役の香川は「(大槻太郎役の)松尾スズキさんと『照松』というコンビで焼き鳥を売ってるんじゃないかな」とジョークを飛ばし、藤原から「『照松』って役名でもないでしょ!」とツッコミが入った。

舞台挨拶の後には、劇中で登場するEカードを持ってのフォトセッションが行われた。王様のカードを持つ藤原に対し、香川に渡されたのは奴隷のカード。これを見た香川は「どうせ僕は奴隷ですよ!(笑)」と自虐的に言い放ち、観客の笑いを誘っていた。

本作は佐藤東弥監督(左端)にとって初監督作品。「今後また監督として指名していただけるのか、それだけが心配」と語るも、観客からは大きな拍手が起きた

『カイジ~人生逆転ゲーム~』は現在、全国東宝系にて公開中。