米モバイルキャリアのSprintは10月7日(現地時間)、Androidプラットフォームを採用した「Samsung Moment」を11月1日に発売すると発表した。また同日に米Wall Street Jounalのオンライン版が、2010年前半にAT&TがDell製のAndroid携帯を発売すると報じている。モバイル市場をオープン化へと導くFCC(米連邦通信委員会)の方針を追い風に、Androidプラットフォームが着実に米モバイル市場に浸透している。
Samsung Momentは、3.2型のAMOLEDタッチスクリーンを搭載。スライド式のQWERTYキーボードも備える。Google Search、Google Maps、Gmail、YouTubeなどのGoogleサービスが統合されており、ネット機能とメディア機能を800MHzのプロセッサで快適に楽しめる。Android携帯向けのアプリ配信サービス「Android Market」も利用可能だ。
2012年にはAndroidがスマートフォンOSのシェア2位に
現在、米携帯市場でAndroid携帯を扱っているのはT-Mobile USAのみである。HTCの「G1」と「myTouch 3G」の2機種を販売中で、今年秋にMotorolaの「CLIQ」を発売する。しかし、6日(同)にVerizonがAndroidプラットフォームでのGoogleとの提携を発表しており、さらにSprintのMoment投入で、ホリデーシーズンには米国の4大モバイルキャリアのうちの3社がAndroid携帯を取り扱うことになる。残る1社は米国でiPhoneを独占的に販売しているAT&Tだが、Wall Street Jounalによると2010年にはAT&TもAndroidコミュニティに参入する。
6日(同)にComputerworldが、スマートフォン用のOSで2012年にはAndroidがiPhone OSを抜いてシェア2位になるというGartnerの予測を報じた。GartnerアナリストのKen Dulaney氏によると、Androidはバージョン1.0では冷ややかな反応しか得られなかったが、その分バージョン1.5での目覚ましい強化を印象づけられた。Android Marketも着実に拡大している。またGoogleのコンシューマおよびエンタープライズ向けサービスの向上が、そのままAndroidユーザーに反映されるのも、今後の成長に期待できるポイントとして挙げている。Gartnerの予測では、2012年末時点でシェア1位はSymbian(39%)、2位がAndroid(14.5%)。Androidの現在のシェアは2%以下で6位である。以下、3位iPhone OS (13.7%)、4位Windows Mobile (12.8%)、5位Blackberry (12.5%)、6位その他Linux (5.4%)、7位Palm webOS (2.1%)と続く。