本田技研工業は、空冷・4ストローク・単気筒110ccエンジンを搭載し、積載性に優れた大型のフロントバスケットとリアキャリアを標準装備したビジネスモデル「スーパーカブ 110プロ」を、10月16日に発売する。価格は28万9800円。
同車は、新聞配達や宅配用途で求められる、取り回しの良い車体サイズや、優れた積載性と経済性を兼ね備えたビジネスモデル。車体は、6月に発売された「スーパーカブ110」をベースに、小径14インチのタイヤを採用。サスペンションは、フロントに専用設計のテレスコピックタイプ、リアはストロークを伸ばした仕様とすることで、荷物積載時の走行安定性を高めた。さらに大型フロントバスケットとリアキャリアを装備することで、配達業務はもとより、ショッピングやアウトドアでのレジャーにも適した仕様とした。
エンジンは、スーパーカブ110と同様の、低フリクション技術を採用した高効率な空冷 4ストローク 単気筒110cc。電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)の採用などで、燃費は66.2km/L(60km/h定地走行テスト値)を達成している。発進と変速にそれぞれ独立したクラッチ機構を備えた2段クラッチシステムを採用し、変速時のショックを軽減させた。また4速ミッションの採用によって、巡航時の快適性の向上を図っている。
デザインは、スーパーカブ110のスタイリングをベースにしたもの。フロント回りの変更にともない、フロントフェンダーとレッグシールドは新設計とした。また、フロントバスケットの前部にヘッドライトを装備し、積載時の視認性と被視認性に配慮している。そのほか、メインスイッチとハンドルロックの一体化、盗難抑止システムとして直結防止回路の採用、強化サイドスタンドやパイプハンドルの採用などが特徴として挙げられる。
主な仕様は、全長1,845mm×全幅715mm×全高1,045mm、ホイールベース1,205mm、シート高735mm、車両重量104kg、水冷・4ストロークSOHC単気筒エンジン、109cm3(ボアφ50.0×ストローク55.6mm)、最高出力6.0kW(8.2PS)/7,500rpm、最大トルク8.4Nm(0.86kgm)/5,500rpm、4速リターン+2段クラッチシステム、セルフ・キック併用式スターター、タンク容量4.3L、タイヤ:前70/100-14 M/C 37P 後80/100-14 M/C 49P、燃費66.2km/L(60km/h定地走行テスト値)。