シグマは、同社のコンパクトカメラ「DP1」のファームウェアの改良によって操作性を向上させるとともに、対逆光性能も改善したスペシャルバージョン「DP1s」を10日に発売すると発表した。価格はオープンで、店頭予想価格は5万4,800円。
「DP1s」は、一眼レフにも使用されている20.7mm×13.8mmサイズの大型イメージセンサーを搭載したコンパクトカメラ。また、3層構造のシリコンがRGB各色を取り込む約1,403万画素の「FOVEON X3センサー」(CMOS)を採用し、1ピクセルでRGB全色の取り込みが可能となっている。
画像処理エンジンには、FOVEON X3センサーに対応した「TRUE(Three - layer Responsive Ultimate Engine)」を搭載。同社が開発によって蓄積した独自の画像処理アルゴリズムが盛り込まれており、高速な現像処理が可能という。
今回はファームウェアの改良によって、同社の「DP2」やデジタル一眼レフカメラ「SD14」で採用されたクイックセットメニューを、同製品のデジタルズームボタンに割り当てることを可能にし、操作性を向上させたという。他にも、液晶モニターにグリッド表示モードが追加されたり、よりノイズが少なく高解像度の画像が得られるという感度「ISO50」での撮影も可能になっている。本体にも改良が加えられており、DP1よりも対逆光性能が向上してゴーストの発生を抑えるとのこと。
使用レンズは、35mmカメラ換算で28mm相当の画角となる16.6mm F4で、一眼レフに使用するレベルの大口径グラスモールド非球面レンズを採用。背面には、表示視野率100%を実現した2.5型23万ドットのTFT液晶モニタを搭載する。
画像記録形式はRAWデータとJPEGの2種類。RAWデータはデータが劣化しないロスレス圧縮方式を採用し、輝度情報と色情報を1 : 1の形式で取り込むとのこと。このRAWデータを付属ソフト「SIGMA Photo Pro」(Windows / Macintoshで動作)で現像処理する事で、他にはない自然なバランスを持った画像が得られるという。JPEGでは、High/Wide/Medium/Lowのサイズが選択可能。また、 QVGA(320×240ピクセル)で30fpsの動画撮影も行える。
手動ポップアップ式小型フラッシュを内蔵し、本体上部のホットシューに外部フラッシュや専用ビューファインダーの装着も可能。外部インタフェースは、USB2.0、ビデオ出力、オーディオ出力(モノラル)を用意。電源は専用リチウムイオン電池を使用し、約250枚の撮影が行える。記録メディアは、SDメモリーカード、SDHCメモリーカード、マルチメディアカードに対応。サイズは113.3(W)mm×59.5(H)mm×50.3(D)mmで、電池とカード除いた重量は250g。