ソフトバンクモバイルは9月30日、同社が主催する「S-1バトル」9月の月間チャンピオンの発表と表彰式を同社汐留本社にて行った。

S-1バトルとは、芸能事務所・プロダクションに所属する芸人たちの間で繰り広げられるお笑いのコンテスト。3分以内にまとめられたお笑いネタ映像作品を見たソフトバンク携帯電話ユーザーの投票で、月間チャンピオン(賞金1,000万円)が決定される。また、来年3月には月間チャンピオンたちによる最終決戦で年間チャンピオン(賞金1億円)が選ばれる予定となっている。

9月のS-1バトルは、214本の映像作品の中から、4作品が決勝ステージに進出。最終的にTKOの「お昼ごはん」が月間チャンピオンに輝いた。決勝ステージの得票順位は、2位がNON STYLEの「催眠術2」、3位がトータルテンボスの「今月のいたずら」、4位が響の「みつこのファーストキス」だった。TKOと響は今回がS-1バトル初参戦で、NON STYLEは過去に1度(6月)、トータルテンボスは過去に2度(3月、5月)チャンピオンに選ばれている。今回の投票総数は80万1,481票だった。

発表は、ソフトバンクのCMでお馴染みのダンテ・カーヴァー氏によって行われた。ダンテ氏によって発表が行われると、衝立の後ろからTKOの2人が登場。表彰式の前に、会場のモニターで受賞作品のダイジェストが流された。

CMではお兄ちゃん役のダンテ氏。司会者に1,000万円もらえたらどうするかと聞かれると、「半分は両親にプレゼントし、半分は貯金する」と堅実な答えだった

作品は、木下隆行(画面右端)が最強レベルにした低周波治療器をつけ、定食屋さんで痙攣しながらチゲ鍋を食べる様子をビデオで隠し撮りしたもの

表彰式ではトロフィーと賞金1,000万円、「しゃべるお父さんBIGストラップ2」が贈呈された。「これまで何かで1位になったことがなかった。人生初の1位がとれて、とても嬉しい」と素直な喜びを語った木本武宏に対して、相方の木下隆行は「これまで18年やってきて、仕事がなかった日々もあったし、…ちょっと泣きそうになりますけど」と詰まりながらコメント。すかさず、木本が「ちょっと重たいね。まだ午前中やからね」と語り、会場の笑いをさそった。ちなみに、S-1バトルで吉本以外の芸能事務所から優勝者が出たのは今回のTKOが初めてだった。

壇上で語る木本武宏(左写真)と木下隆行。木本に「重たい」と言われた後も、「松竹芸能から吉本に移ろうやと話したこともあった」「松竹はパ・リーグという引け目を感じながらやってきた」などと際どい笑いを連発する木下

会場には、次回10月のS-1バトルで第一ステージに進出しているしずる、鳩山来留夫、村瀬みちゃこも登場し、それぞれ意気込みなどを語った。会場ではその後、フォトセッションを経て囲み取材になった。

優勝の知らせを聞いたときはドッキリだと思ったので、部屋の四隅やテーブルの下にカメラやピンマイクがないか探したという2人。今回の優勝は、それくらい信じられなかったという。気になる賞金1,000万円の使い道だが、木本は「マネージャーやスタッフなど、普段裏方で頑張ってくれている人のために使いたい。正月旅行のような感じで」とコメント。木下は、「自分は4人兄弟の末っ子で、僕だけ好きなことをさせてもらってきた。母親にダイヤモンドを買ってあげたい」と語り、すかさず木本に「本当に重たい。家族背景が見えすぎ」とつっこまれていた。

その後もお金の使い道の話は続き、「脂肪吸引に使いたい」「香川県に別れた嫁さんの娘がいるので、猫を買ってあげたい」「嫁と復縁したい」などとマイペースで語る木下。「金があるので」をトークの端々に散りばめるので、「いやらしい。最低や」と木本に何度もつっこまれていた。最後に、記者から「優勝の報告は鶴瓶さんにはされたんですか」と聞かれると、木下はメガネをかけ笑福亭鶴瓶のマネをして、「やりました」と満面の笑みでカメラに向かって報告。周りからは、「鳩山さんに散々つっこんどいて、同じ系統やないか」と笑われていた。

笑福亭鶴瓶の顔マネをする木下