村田製作所は30日、スピーカーシステム「ES701 Suono 京」を発表した。10月より予約受付を開始し、出荷は11月上旬より行われる予定。価格は16万円(2本)。
ES701は高域用にハーモニックエンハンサーを使用する同軸ユニットを搭載したスピーカーシステム。ハーモニックエンハンサーは、半球形に焼成した圧電セラミックを振動板として使用したもの。応答性の高さが特徴であり、倍音成分まで正確に時間ずれなく再現可能という。ユニット全体は13cm形のフルレンジとなっており、ハーモニックエンハンサー以外の部分は一般的なダイナミック型のユニットとなっている。同軸配置としたことで、点音源を実現するというものだ。なお、ハーモニックエンハンサー以外の部分の振動板に使用されているのは、ポリプロビレン。使用されているキャビネットは、側面がユーカリの天然木、他はMDF。
同社によると、一般的なスピーカーシステムが、入力された音楽信号を、なるべくよい音に聴かせるように作られているのに対して、ハーモニックエンハンサーでは、もともとの音を再現する、あるいは音楽信号を元の音に戻すというようなサウンドになるとのことだ。
なお、ハーモニックエンハンサーを使用したスピーカーは、96年より販売されており、同社の唯一の民生用製品となっている。今回発表されたES701 Suono 京のほかに、アドオンタイプの球形ツイーター「ES105A Suono」が存在する。
同社のサイトには、ハーモニックエンハンサースピーカーを取り扱っているショップのリストが掲載されている。ショップによっては、視聴も可能だ。
方式 | ハーモニックエンハンサー同軸フルレンジスピーカー |
平均音圧レベル | 85dB(70Hz~20kHz) |
最大入力 | 30W |
推奨アンプ出力 | 25W~100W |
サイズ | 幅212mm×高さ312mm×奥行き247mm |
質量 | 5kg(1本) |