首都・東京を巡る都営地下鉄「大江戸線」。この路線を構成する「駅」を擬人化するという前代未聞のTVアニメ『ミラクル☆トレイン~大江戸線にようこそ~』が、2009年10月よりテレビ東京ほかにてスタートする。そこで今回は、本作のメインキャスト陣が語ったキャラクターの魅力や作品の見どころをチェックしていこう。

TVアニメ『ミラクル☆トレイン~大江戸線にようこそ~』は2009年10月放送開始


メインキャスト陣が語るTVアニメ『ミラクル☆トレイン~大江戸線にようこそ~』

今回の取材は、作品のアフレコ終了後に行われたもので、主人公となる六本木史役のKENN、都庁前役の杉田智和、新宿凛太郎役の置鮎龍太郎、月島十六夜役の小野大輔、汐留行役の梶裕貴、両国逸巳役の森田成一の6人が参加。自らが演じるキャラクターの印象や作品の見どころなどをじっくり語ってくれた。


――ご自身の演じるキャラクターの印象について教えてください

KENN「六本木史(ろっぽんぎ・ふみ)役のKENNです。"六本木"は外国人の方もたくさんいらっしゃるところなので、賑やかな感じで、自分からガツガツいくようなタイプだと最初は思っていたのですが、実際に演じてみると、大人しくて、素直で真面目で、優しいというイメージですね。あと、自分の知らないところで相手を勘違いさせたり、思わせぶりなことを言ってしまったりしているようですが、本人はまったくそういうつもりがないというキャラクターです」

杉田智和「都庁前(とちょう・さき)役の杉田智和です。表向きは大江戸線の駅たちを束ねるリーダーという立ち位置ですが、実際はまとめ切れていないところがあり……。でも見方によってはそこが人間らしさ、駅ではありますが、人間臭いところであり、それがかわいげに繋がればと思います」

置鮎龍太郎「新宿凛太郎(しんじゅく・りんたろう)役の置鮎龍太郎です。この駅たちの中では一番年長ですね。大江戸線なので、みんな同じぐらいの年齢なのだと思いますが(笑)。新宿はよく使う駅であり、馴染み深い地名でもあるので、楽しくやっていこうと思っています。キャラクターとしては、メインキャラクターたちの中では、一番自由で、大人っぽい感じです。カッコいい面が自然に出てくるような、そんなナチュラルな感じの男前さんだと思います。(資料を見ながら)夜にめっぽう強いらしいです(笑)」

小野大輔「月島十六夜(つきしま・いざよい)は、メンバーの中では一番物腰が柔らかく"癒し担当"だと思っていますが、何を考えているのかわからないところもあります。駅たちが一堂に集まって、『え!』とか驚いているシーンでも、なぜか月島だけが会話の中に入っていないことがよくあって……(笑)。彼のミステリアスな雰囲気を醸し出していると思います」

梶裕貴「汐留行(しおどめ・いく)役の梶裕貴です。一番新しくできた駅ということで、一番子どもっぽい役なのですが、けっこう毒舌で、腹黒いところもチラホラという感じですね。1話にひとつは、"空気を読めていないセリフ"があったりもします。汐留という駅は何かイタリアと関係があるようなのですが、詳しくはよくわかりません。続きはWEBでお願いします(笑)。日本茶にも関係があるようです」

森田成一「両国逸巳(りょうごく・いつみ)役の森田成一です。両国という駅は墨田区にあるのですが、目の前に江戸東京博物館があり、その隣には国技館、そしてその先は隅田川があって、墨田区の"キワ"という感じですね。住所でいうと『横網』。『ヨコヅナ』と読む人が多いのですが、『ヨコアミ』です。そのあたりも気をつけてください(笑)。場所柄的なこともあって、この両国逸巳は"やや江戸っ子風"。森田は江戸っ子なので、この"やや江戸っ子風"というのが非常に難しいです(笑)。とにかく時代劇が好きで、作品中にも時代劇オタク的な部分が出てきていますので、そういうところも楽しんでいただきたいですね」

――ここまで演じてみたところでの、作品の感想や見どころを教えてください

KENN「第一話では、まず車掌さんが出てきまして、『ミラクル☆トレイン』という作品の概要、迷える淑女のために僕たち駅が人になって助けていくんだよという説明をしてですね、そこからキャラクターの紹介に入ります。基本的には"悩める淑女"が"ミラクル☆トレイン"に迷い込んできて、それぞれの駅に助けてもらうという話になります。それぞれの駅のキャラクターがとても個性的なので、駅が人になるとこうなるんだというイメージを楽しんでいただきたいですね。あと駅や電車などの描写がとてもリアルで、本物さながらになっております。そういった細かな部分までのこだわりも楽しんでいただければと思います」

置鮎「毎回、必ず駅についてのうんちくやネタが盛り込まれていて、演じている我々も、『そうなんだ、へー』って思うことが多いです。そのあたりは豆知識として、東京以外に住んでいらっしゃる方も、東京に行ったら訪れてみようかなって思えるのではないでしょうか」
森田「東京に住んでいてもわからないような豆知識もけっこうありますね。東京の人も、駅の見方が変わるんじゃないかなと思います」
置鮎「名前の由来とかも語られていますしね。今後、我々6人のメインキャラクターのほかにも、たくさんの大江戸線の駅が擬人化されて出てくるようですよ」
杉田「第三話では、新宿の駅の"一族"も出てきます。この作品を観ると、今まで意識せずに乗っていた大江戸線にも新しい発見があって楽しめると思います」
小野「好きなキャラクターの駅に着いたら、降りてしまいそうですね(笑)」

KENN「ほかにもマスコットのワンちゃんがいい味を出しています」
森田「とくがわは面白いですよね(笑)」
置鮎「とくがわだけ、先行してグッズもあるんですよ」
森田「PASMOの柄にも採用されるといいですよね。『ミラクル☆トレイン』バージョンみたいなものができたら(笑)」

「僕は早く悩める淑女の手助けをしたいですね。今のところ汐留はちょっかいを出しているだけなので(笑)」

――『ミラクル☆トレイン』のオープニングテーマ「montage」は、KENNさん、置鮎さん、梶さん、森田さんの4人で歌っていらっしゃいますが、曲について教えていただけますか?

KENN「ジャンルはポップロックで、疾走感があり、聴いた瞬間にオープニングだって思えるぐらい、ガッツリとひきつけられるような楽曲になっています」
置鮎「曲のイメージは"夜"ですね」
KENN「車に乗って、ガンガンに飛ばしたくなるような曲調です」
「ちょっとラップ的なものも入っていますしね。まるで電車に乗っているような疾走感があります(笑)」
森田「大江戸線には各駅停車しかないけれど、特急みたいな感じだね」
KENN「ハモリもラップの部分もけっこうガッツリとやらせていただいていまして、かなり作り込んだ作品になっていますので、ぜひチェックしていただければと思います」
「早く完成したものを聴きたいですね」
森田「エンディングテーマの『STORIES』は喜多修平さんなのですが、先日行われたイベントの際に"世界初公開"ということで歌っていただいたんですよ。すごくカッコいいですよ」
KENN「カッコよかったですよね」
森田「こちらもぜひお聴きいただきたいですね」
杉田「オープニングテーマは森田さんの誕生日に発売されます」
森田「あ、そうだ、俺の誕生日だ。10月21日発売ですので、ぜひともよろしくお願いします(笑)」

――最後にファンの方へのメッセージをお願いします

森田「『ミラクル☆トレイン~大江戸線へようこそ~』は、駅が人間になってしまうという、ちょっと変わった、今までになかった作品です。"ミラクル☆トレイン"は悩める淑女たちのお悩みを解決するわけですが、両国は江戸っ子気質なので、江戸っ子らしい解決ができればいいなと思っています。そして両国周辺の下町の風景なども楽しんでいただき、実際に大江戸線に乗って両国で降りて、いろいろなところを散策していただく。そういうきっかけになればいいなと思います。頑張ります」

「駅が擬人化されるという時点ですごく面白いと思いますし、さらに"大江戸線"という路線を知る機会にもなると思います。駅ごとの個性的なキャラクターたちも魅力的で、観て楽しく、そして勉強になる作品になっていますので、ぜひ観てください」

小野「『ミラクル☆トレイン』は新しい作品で、こんなスキマがあったのかと思わせてくれるほど誰も目をつけていなかったところだと思います。キャラクターたちはそれぞれがとても濃くて魅力的です。この作品をきっかけに、好きになったキャラクターの駅をぜひ探訪していただきたいですし、大江戸線に乗った時には、この作品を思い返してもらえたら嬉しいですね」

置鮎「作品の企画が立ち上がってから、実際にアニメ化されるまでの期間がすごく短かったと聞いております。それぐらいスタッフの方たちの熱意も高まっているのだと思いますので、僕たちもそれに負けないように、そして観てくださる方にも応援していただけるように頑張りたいと思います。ちなみにうちの事務所も大江戸線沿線にあり、事務所に通うときにはほぼ毎回大江戸線を使うようにしているので、そういう意味ではとても馴染み深い路線でもあります。ぜひ作品に興味を持たれた方は大江戸線のWEBへ(笑)。そして乗ってみてください」

杉田「悩まない人はいません。しかし、駅たちはいつでも温かく、そういった人たちを迎え入れてくれます。こんなに素敵なことはありませんね。『ミラクル☆トレイン』をよろしくお願いします」

KENN「『ミラクル☆トレイン』はキャッチコピーにも"貴女も『駅』に恋しませんか!?"と書いてありまして、悩める淑女のために我々駅たちが奮闘するわけなのですが、女性だけではなく、鉄道が好きな方や駅が好きな方に観ていただいても、すごく楽しい内容になっていると思います。恋愛の話だけではなくて、人間関係のすごく熱い部分だったり、友情だったり、家族だったりがテーマになっている話もあるので、深夜の放送ですが、テレビを観ていただいて、心をホッコリとしていただいて、寝て、次の日にまた頑張っていただく。そんな作品になっていると思います。皆さんに楽しんでいただけるように頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします」

――ありがとうございました



TVアニメ『ミラクル☆トレイン』は、2009年10月4日(日)の深夜2時00分より、テレビ東京ほかにて放送開始予定。

■TVアニメ『ミラクル☆トレイン』おもなスタッフ
原作 / ミラクル☆トレイン制作プロジェクト◆監督 / カサヰケンイチ◆シリーズ構成 / 加藤陽一◆キャラクター原案 : 甲斐智久◆アニメーションキャラクターデザイン・総作画監督 / つなきあき◆美術監督 / 柴田千佳子◆音響監督 / 渡辺淳◆音響制作 / ダックスプロダクション◆音楽制作 / ランティス◆アニメーション制作 / ゆめ太カンパニー

■TVアニメ『ミラクル☆トレイン』おもなキャスト
六本木史 / KENN◆都庁前 / 杉田智和◆新宿凛太郎 / 置鮎龍太郎◆月島十六夜 / 小野大輔◆汐留行 / 梶裕貴◆両国逸巳 / 森田成一◆車掌 / 藤原啓治◆とくがわ / 石田彰◆あかり / 酒井香奈子
(C) Miracle Train Project/「ミラクル☆トレイン」製作委員会