そのほかの機能としては、風景写真に含まれる印象的な色を自動解析して推定し彩度を強調する「風景メイクアップ」や、肌を滑らかに補正して記録する「人物メイクアップ」、ブレがもっとも少ない瞬間や笑顔のタイミングで自動的に撮影を行う「オートシャッター」、連写した画像を一画像内に合成して記録する「マルチモーション」などを備える。

撮像素子は有効1210万画素CCDで、最高ISO3200の高感度や最大1280×720ピクセルのHD動画、CCDシフト式の手ブレ補正などに対応する。画質は、彩度やシャープネスがほどよく強調され、くっきりとした写りといえる。高感度ノイズは目立たないように低減されているが、その反面、ノイズリダクション処理がやや強すぎ、感度を高めるほど画像のディテールが損なわれる傾向がある。細部表現を重視するなら、ISO64~100の低感度側で使用したい。

最初にも述べたとおり、インテリジェントAFとダイナミックフォト以外の面は、従来機EX-Z400と大きく変わる部分はなく、新製品としてのインパクトは少々乏しいかもしれない。とはいえ、多機能とシンプル操作の両立、見やすい液晶、長寿命バッテリーなどの美点を受け継ぎ、デジタルならではの仕掛けを満載した"楽しいスナップデジカメ"に仕上がっている。ただ撮るだけでなく、プラスアルファの楽しみを求める人に特にお勧めしたい。

[12M Fine(JPEG) / 4.9mm(28mm相当) / プログラムAE(F2.6、1/320秒) / ISO 64 / WB:オート]

[12M Fine(JPEG) / 8.2mm(46mm相当) / プログラムAE(F3.3、1/250秒) / ISO 64 / WB:オート]

[12M Fine(JPEG) / 19.6mm(112mm相当) / プログラムAE(F5.8、1/125秒) / ISO 64 / WB:マニュアル]

[12M Fine(JPEG) / 4.9mm(28mm相当) / プログラムAE(F2.6、1/500秒) / ISO 64 / WB:オート]

[12M Fine(JPEG) / 4.9mm(28mm相当) / プログラムAE(F2.6、1/500秒) / ISO 64 / WB:太陽光]

[12M Fine(JPEG) / 4.9mm(28mm相当) / プログラムAE(F2.6、1/60秒) / ISO 160 / WB:太陽光]

[12M Fine(JPEG) / 5.8mm(33mm相当) / プログラムAE(F2.7、1/15秒) / ISO 400 / WB:蛍光灯]

[12M Fine(JPEG) / 4.9mm(28mm相当) / プログラムAE(F2.6、1/20秒) / ISO 400 / WB:電球]

上段左から順にISO64/100/200、下段左から順に400/800/1600/3200で撮影。[12M Fine(JPEG) / 19.6mm(112mm相当) / プログラムAE(F5.8) / WB:マニュアル]