ガイアックスは15日、「ネットいじめ」「学校裏サイト」に関して、学校の教員と保護者を対象に実施したアンケートの調査結果を公表した。これによると、教員の65%がネットトラブルの存在を認識しているのに対し、保護者では14%にとどまった。
調査は、ネットいじめと学校裏サイトの対策を行う「スクールガーディアン」のセミナーを受講した教職員、保護者を対象に、2008年7月~2009年8月に実施。教員368人、保護者236人から回答を得た。
これによると、ネット上のトラブルが「ある」と認識しているのは、教員では半数以上の65%だったのに対し、保護者では14%で、大きな差があることが分かった。「この数字の差異は、トラブルの多くが学校の友達間で起こり、学校生活上の課題として学校現場で明らかになっていくことが原因と考えられる」(ガイアックス)。
ネットトラブルが「ある」と回答した教員、保護者に対し、「その問題を知った経緯」について質問をしたところ、全体の61%が「生徒・子供からの相談」と回答した。ガイアックスでは、「このことからも、『ネットトラブルがあった場合には周囲の大人に相談をする』ということを子供たちに伝え、相談しやすい環境づくりをしていくことが大事」としている。
問題のあるサイトや掲示板の書き込みなどを発見するための「ネットパトロール」をしたことがあるかについて聞いたところ、教員の36%が「ネットパトロールの経験がある」と回答したのに対し、保護者は11%で、学校現場への負担が大きくなっていることが明らかとなった。
さらに、問題のある書き込みなどの「削除依頼」をしたことがあるかについて教員に質問したところ、21%が「ある」と回答、教員の5人に1人に削除依頼の経験があるという結果となった。
上記の結果を見ると、ネットいじめや学校裏サイトの問題については、保護者よりも学校側で対応している実態が明らかとなっており、ガイアックスでは、「今以上に教員と保護者間で情報共有を進め、保護者の意識を向上させていく必要がある」と対策を呼びかけている。