「Siebel Loyalty Marketing Enterprise Suite」は、顧客の情報分析からロイヤリティプログラムの管理、コールセンターや店舗といったマルチチャネルでの顧客認知とメンバーケア、ロイヤリティプログラムの効果測定等をカバー可能だ。この機能を活かすことで、3つ目の戦略にも対応できる。

3つ目の戦略は、複数チャネルで適切な関係を持つことだ。電話や店舗といった従来のチャネルはもちろん、ウェブやモバイル等の新しいチャネルでも顧客接点を持ち、全チャネルで継続的な対話を促進すべきだという。

そのためには企業全体に蓄積されたデータから顧客をセグメント化し、顧客の志向に合わせて最適な商品やサービスオファーを特定しなければならない。ターゲティングを行い、最適な製品の案内やキャンペーンといった接点を持つことで、ロイヤリティとブランドを強化するのはもちろん、適切なオファーを適切なチャネルで提供することが顧客と企業の信頼関係を構築するという。

適切なオファーを適切な顧客に、適切なチャネルで

そして最後となる4つ目の戦略は、ロイヤリティ顧客のパワフルなコミュニティを形成することだ。SNS等を通じて顧客同士を結びつけることで、ブランドに対する共感と価値を構築する。

2つ目から4つ目までの戦略で活用される顧客との新たな接点となる次世代チャネルとしてオラクルはモバイルを挙げた。携帯電話をはじめとするモバイルツールを介して顧客とつながることで、パーソナライズされたオファーや提案、プログラム評価と報酬といった取り組みがより効果を発揮する。

「携帯電話やハンドヘルド、専用の端末でも良い。顧客の手の中にあなたのブランドが収まるのです」と語ったBoxer氏は、活用の事例として企業からのコンタクトだけでなく、電子チケット等で価値を提供する方法も紹介した。

また、次世代ソリューションとして「ListningPost」の一部画面を公開。様々なコンタクト方法で集まるユーザーの声を属性で分類し、その分布を簡単に把握できるダッシュボード機能が紹介された。ソースとなる情報はコンタクトセンターやメールで直接企業に集まるものだけでなく、TwitterやFacebook等のSNS、ブログなどへの書き込みも含まれる。詳細な機能等については10月に開催される「Oracle OpenWorld 2009」で公開予定だという。

モバイルを活用する次世代ソリューション

ListeningPostのダッシュボード