マイクロソフト アーキテクトエバンジェリストの砂金信一郎氏

マイクロソフトは26日から28日の3日間、パシフィコ横浜においてITエンジニア向けコンファレンス「Microsoft Tech・Ed Japan 2009」を開催した。その中から今回は、マイクロソフト アーキテクトエバンジェリストの砂金信一郎氏が登壇した講演「Azure 開発概要。クラウド時代のアプリケーション開発者として身につけておくべき基礎」についてレポートしよう。

「開発者の目線から見ると、スケーラビリティを飛躍的に高められるのがクラウドの大きな利点です」と語るのは、この講演のスピーカーを務めるマイクロソフト アーキテクトエバンジェリストの砂金信一郎氏だ。砂金氏は冒頭で「Hello Azure」と表示されるアプリケーションのデモを行い、Windows Azureの概要へと話を進めた。

7月のアップデートで表示や機能が変更されたWindows Azureの開発ポータル画面。課金機能も追加されているが、CTP環境は11月の商用サービス開始まで無償で利用できる

まず概要についてだが、Windows Azureはコンピューティングとストレージで構成されており、コンピューティング部分では「Webロール」と「Workerロール」というインスタンスが動作している。

WebロールはIISを利用して外部からのHTTP要求を受け付けるようなWeb系のアプリケーションを作る場合に、WorkerロールはIISなしでバッチジョブやWindowsサービスなどバックグラウンドの処理を実行する場合に使用するものだ。

また、PHPなどAPS.NET以外の言語で開発をしたいユーザー向けには「CGI Webロール」も用意されている。これを使えば、FastCGI上で動作するPHPアプリケーションを簡単にWindows Azureへ展開することができる。

コンピューティングとストレージで構成されているWindows Azureの内部概要