9月に入りましたが、まだまだ残暑厳しい毎日が続きそう。エアコン代を節約する冷え冷えグッズを前回紹介しましたが、今回はもう少し自然と友達になった生活を実践しようと思います。自然と親しみながらの節約生活は、光、木、風、水をうまく取り入れることを考えましょう。

【キーワード : 光】光と熱を防いで、冷房効率をアップ

まず「光」。実は夏に外から入ってくる熱の53%~71%が窓からなのです。夏の室内の気温を上げず、冷房効率をよくするためには、この窓からの光と熱を防ぐことが大切です。窓の外で使う日よけとして代表的なのは、「すだれ」や「よしず」ですね。「すだれ」は主に竹や葦、萩などでできており、基本的には窓の外に吊り下げて使います。ロールアップできるものもあります。

よしずは、3mほどの葦でできており、立てて使用するすだれの一種です。主に窓に立てかけて使います。大きいので窓だけでなく壁に当たる光も遮り、断熱効果が高いのが特徴。どちらも日光を遮りながら風は通してくれる便利な道具で、カーテンと違い、室外に設置するため、本体が熱をおびても室内に放出しません。ときどき霧吹きなどで本体に水をかけるとさらに効果があります。

ただ、和風なので、イメージが好みや家の雰囲気に合わない場合は、洋風の日よけ「オーニング」もあります。

オーニングは簡単に日よけ部分を伸ばしたり短くしたりできる、可動式のものが多いので、涼しい日は閉まっておき、日差しの強い時にだけ出すなど、天気や季節に合わせて調整できるすぐれものです。デザインや色も豊富なのできっと好みのものが見つかるはずです。

【キーワード : 風】風の通り道で、体感温度がぐっと下がる

次に「風」。風の流れをうまく利用すれば体感温度を下げ、快適に過ごすことができます。ベランダに出る窓を網戸にするのはもちろん、玄関を網戸にして風の入口と出口を作ってあげると、家の中に大きな風の通り道を作ることができます。

玄関用網戸例 : 川口技研 アルキング網戸

風通しをよくするには家具も重要なポイントです。窓を遮らない、風の通り道には背の高い家具を置かない、家具の高さは低めに抑えて空間を広くとるとよいでしょう。

それと、冷たい空気は下に溜まります。エアコン使用時にはシーリングファンで下から上へと風を送り、空気を循環させると室内の上下の温度差を解消することができます。扇風機を使用する場合、エアコンの吹き出し口をなるべく下に向け、真下に扇風機の首を上に向けて首ふり設定に。これで部屋全体が快適になるので、エアコンの設定温度を1度上げましょう。約10%の省エネになります。

直接涼しくなるわけではありませんが、風鈴の音は聞くだけで涼しさを想起させます。夕方には風がよく吹きますが、陽がくれかけてきたときに、風鈴の音を聞くと、心も体も洗われる気がしませんか? 使うと自律神経系をリラックスさせる効果があり、一層涼しさが増すことでしょう。

【キーワード : 水】ベランダに打ち水→2度も温度が下がる!

さらに「水」。庭やベランダに打ち水をすると、水が蒸発する際に地面の熱を奪う「気化熱」が起こり、涼しくなる仕組みです。気象状況や場所の条件にもよりますが、温度を2度くらい下げてくれるといわれています。やり方ですが、朝晩の涼しい時間帯に、なるべく日陰の風通しが良い場所でやると効果的。ただし、わざわざ水道水を使うのはご法度です。お風呂の残り湯や雨水などを利用して、エコな節約を心がけましょう。また、集合住宅のベランダに打ち水をする場合は、階下に水が漏れないように、注意が必要です。一度に大量にまかず、バケツに水をくんで、少しずつひしゃくなどでそっとまくようにしましょう。

暑いのを我慢しながら家にいるよりも、朝や夕方の涼しい時間帯を選んで、ベランダや庭でご飯を食べたり、ビールを飲んだりしてみると、意外にも風があり涼しいことがわかります。自然の恵みを十分に利用すれば、節約&エコな生活ができますよ。