カシオ計算機は1日、電子ピアノ「Privia(プリヴィア)」シリーズの最上位モデル「PX-830」を発表。本体色はBP(ブラックポリッシュ)とBK(ブラックウッド調)の2色が用意される。発売日はBPモデルが11月中旬で、BKモデルが9月18日。価格はBPがオープンで、BPの推定市場価格は13万円前後。BKは120,750円。

直線的で上品なフォルムを採用した「Privia」シリーズ最上位モデル「PX-830」

今回発表されたPX-830は、新開発の音源「リニアモーフィングAIF音源」と、打鍵ストロークを検知する3つのセンサーを備える「3センサースケーリングハンマーアクション鍵盤」を採用し、グランドピアノに近い演奏性を実現している。リニアモーフィングAIF音源では、コンサートグランドピアノからサンプリングした音をもとに、独自の演算処理によって一音一音をきめ細かく生成することで、ピアニッシモからフォルティッシモまでの幅広い音色をなめらかに再現できるという。また、倍音構成(音を構成する周波数の成分)をアコースティックピアノに近づけたほか、ダンパーペダル使用時の共鳴効果を再現する「アコースティックレゾナンスシステム」なども備えている。さらに音が本体から響くように配置した「新音響スピーカー」と、20W+20Wの「高出力アンプ」を採用した。

機能面も強化されており、練習用や鑑賞用に活用できる60曲の「ミュージックライブラリー」や、曲データの保存やパソコンとの連携に使用できるSDメモリーカードスロットを装備。鍵盤の中央から右側と左側で同じ音域の演奏が可能な「デュエット機能」も備えている。

本体色には、ブラックウッド調(左)のほか、艶やかな光沢が特長となるブラックポリッシュタイプを用意した

最上位モデルとしてデザイン面でも洗練されたスタイルを実現。奥行きを275mmに抑えたスリムなボディは、構造上のパーツを極力減らしたシンプルなデザインとなっている。

鍵盤には、艶消しのアイボリーカラーを採用し、アコースティックピアノのように赤いフェルトをあしらったほか、一枚仕上げの「回転式鍵盤カバー」の金具を目立たなくするなど、細部にまでこだわった仕上がりとなっている。

本体サイズは1371(W)×762(H)×275(D)mmで、重さはPX-830BKが約33.5kg、PX-830BPが約35.2kgとなっている。なお、本体一体型スタンド、3本ペダル、楽譜集、ACアダプターが同梱される。