ソニーは1日、ICレコーダーの新ラインアップ、4シリーズ7製品を発表した。発売は10月21日で、価格はオープン。
会議の録音や取材用など、ビジネス用途で使用されるケースが多かったICレコーダーだが、最近では語学学習やお稽古ごとなど、その使用分野がひろがっている。新ラインナップでは、これら、ひろがったニーズに合わせて、各モデルが設定されている。
SXシリーズは、ビジネスから生録までこなすモデルで、同社のICレコーダーとしては、リニアPCMレコーダーのDシリーズを除けば最上位機種ということになる。搭載されているマイクは、ステレオを録音用に無指向性のものが2本に、ボイス録音用の単一指向性のものが1本。「口述」「会議」「高感度」「音楽」「マニュアル」の5つの録音モードを持っており、これらに合わせて、マイクや録音フォーマットなどが自動選択される。接地面を少なくし、振動ノイズを低減する「専用スタンド」が付属。外装をクリアコーティング加工することで、録音中のタッチノイズを低減した。また、新たに、電話録音用のマイクも付属。通話内容を簡単に記録することが可能だ。
UXシリーズは、ビジネスから語学学習など広い用途に向けたマルチユースモデル。コンパクトな筐体に多くの機能が詰め込まれている。大きな特徴となっているのが、FMチューナーの搭載(ICD-UX200を除く)。FMチューナーの搭載は、国内のICレコーダーとしては初。また、SXシリーズとUXシリーズは、音楽プレーヤーとしても使用可能。音楽プレーヤーとして使用する場合には、MP3型式だけでなく、WMA型式のファイル再生にも対応(UXシリーズは、AACの再生にも対応)。もちろん、曲名などの表示も可能だ。曲の転送は、Windows Media Playerなどから行うことができる。スライド式のUSBコネクタを本体に装備しており、ケーブルなどを利用しなくてもダイレクトにPCに接続することが可能だ。
AXシリーズとBXシリーズは、お稽古ごとなどに使用するユーザーをターゲットとしたエントリークラスのモデル。初めてICレコーダーを使用する人や、お年寄りにも使用しやすいように、大きめの筐体、ディスプレイ、操作ボタンを採用している。また、AX/BXシリーズにも上級モデルと同様に再生時に高域と低域をカットして、人の声の音声帯域を聞きやすくするノイズカット機能を搭載した。さらに、搭載されているスピーカーのサイズ、アンプの出力に余裕があるのも特徴。SXシリーズとUXシリーズではでは、16mm径スピーカーに、実用最大出力がSXでは150mW、UXシリーズでは90mWのアンプが搭載される。それに対して、AX/BXでは、28mm径のスピーカーに、実用最大出力300mWのアンプが搭載される。同社によると、録音した内容をスピーカーで聞いた場合、AX/BXのほうがよい音質で聞くことが可能だとのことだ。
電源は、UXシリーズが単4電池×1で、他のモデルは単4電池×2。BXシリーズを除く全モデルには、USBポートが装備されているが、Ni-MHバッテリーを使用した場合には、USBポートからの充電も可能となっている。また、SX950/SX850/AX80には、録音データをPCで保存編集できるアプリケーションソフト「Digital Voice Editor Ver.3.3」が付属する。
シリーズ名 | 型名 | メモリ容量 | 録音型式 | USB | FMチューナー | 推定小売価格 |
SXシリーズ | ICD-SX950 | 8GB | リニアPCM/MP3/LPEC | ○ | - | 2万5000円前後 |
ICD-SX850 | 4GB | リニアPCM/MP3/LPEC | ○ | - | 2万円前後 | |
UXシリーズ | ICD-UX400F | 8GB | MP3 | ○ | ○ | 1万5000円前後 |
ICD-UX300F | 4GB | MP3 | ○ | ○ | 1万3000円前後 | |
ICD-UX200 | 2GB | MP3 | ○ | - | 1万円前後 | |
AXシリーズ | ICD-AX80 | 2GB | MP3 | ○ | - | 1万円前後 |
BXシリーズ | ICD-BX80 | 2GB | MP3 | - | - | 6000円前後 |