陸上自衛隊は29日から30日にかけて、静岡県御殿場市・裾野市の東富士演習場で今年度の「富士総合火力演習」を実施した。陸上自衛隊富士学校の学生に火力戦の様相を見せることを目的として毎年この時期に行われているもので、今年は隊員2,400名、戦車・装甲車約80両、砲迫(大砲・ ミサイル)約40門、航空機約25機が動員された。
29日は富士学校の学生や関係者を対象とした教育演習日、30日は陸上自衛隊の広報を兼ねて行われる公開演習日とされており、2日間にわたってほぼ同内容の演習が実施された。公開演習日を見学するには公募抽選に当選する必要があるが、今年の応募総数は146,764件で、当選倍率は28倍に上った。
演習は、主要装備品を紹介する「前段演習」と、敵を撃退するシナリオに沿って戦闘の様相を見せる「後段演習」から構成される。今年新たに演習へ参加した装備品としては、自動小銃の銃口に装着して発射する「06式小銃てき弾」、戦車部隊とともに行動し敵航空機を撃墜する「87式自走高射機関砲」、ラジコンヘリによる情報収集を行う「遠隔操縦観測システム」などがある。
演習の後には装備品を間近に見ることのできる展示時間が設けられたほか、自衛隊関連グッズの販売なども行われた。
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