決勝トーナメントは大接戦! それを勝ち抜いた優勝チームは?

先述のとおり、今大会は1200チームの中から勝ち抜いた20チームが出場した。

まずは7つのリーグに分かれて予選リーグを実施。各リーグの1位チームと、2位チームの中で最も成績の良かった1チーム(林通過までのタイムで比較)が決勝トーナメントに進出した。

予選リーグの結果は以下のとおり。

※ 大会の模様は9月21日19:30~NHK総合テレビ、10月11日16:00~NHK衛星第2テレビで放映される。それまで結果を知りたくないという方は、読み進めるのをここで中断してほしい。

Aグループ 第1試合 第2試合 第3試合
金沢工業大学(日本) -
トリブバン大学(ネパール) × -
インド工科大学マドラス(インド) - × ×
Bグループ 第1試合 第2試合 第3試合
南太平洋大学(フィジー) × × -
スラバヤ電子工学ポリテクニック(インドネシア) - ×
ホーチミン市技術師範大学(ベトナム) -
Cグループ 第1試合 第2試合 第3試合
国立科学技術大学(パキスタン) × × -
トゥラキット・パンディット大学(タイ) - ×
チュンナム大学(韓国) -
Dグループ 第1試合 第2試合 第3試合
バングラディッシュ工科大学(バングラディッシュ) × -
ハルビン工業大学(中国) -
キング・アブドゥルアジーズ大学(サウジアラビア) - × ×
Eグループ 第1試合 第2試合 第3試合
モラトワ大学(スリランカ) × × -
豊橋技術科学大学(日本) -
マカオ大学(マカオ) - ×
Fグループ 第1試合 第2試合 第3試合
モンゴル国立大学(モンゴル) × -
テンス・オブ・ラマダンシティ工科大学(エジプト) -
ガージ大学(トルコ) - × ×
Gグループ 第1試合 第2試合
香港大学(香港)
マルチメディア大学(マレーシア) × ×

最速タイムはハルビン工業大学(中国)の19秒。同大学は2試合とも19秒でゴールし、圧倒的な強さを見せ付けた。

また、Cグループ最後の試合、トゥラキット・パンディット大学(タイ) 対 チュンナム大学(韓国)は勝ったほうが決勝トーナメント進出という一戦で決着が付かずに再試合に。熱戦の末にチュンナム大学がわずかな差でトゥラキット・パンディット大学を下した。

トゥラキット・パンディット大学(赤) 対 チュンナム大学(青)の模様。トゥラキット・パンディット大学がわずか先に太鼓の前に到達するも、うまく太鼓を鳴らせず。その直後、チュンナム大学のロボットが太鼓を鳴らそうとしたが、こちらもうまくいかず。両校、太鼓鳴らしに再チャレンジしたが決着は着かず。協議の結果、再試合となった。

日本の2チームはともに連勝で決勝トーナメントに進出。ワイルドカード(成績が最も良い2位チーム)には、Bグループのスラバヤ電子工学ポリテクニック(インドネシア)が勝ち残った。

決勝トーナメントの準々決勝、準決勝の結果は以下のとおり。

予選リーグよりもさらにレベルが高く、ほとんどの試合が太鼓にまで到達。数秒を争う戦いとなった。決勝トーナメントでも最も目立っていたのはハルビン工業大学。予選から4試合すべてで19秒というタイムをたたき出し、23秒という好タイムで準々決勝を勝ち上がったホーチミン市技術師範大学(ベトナム)も寄せ付けなかった。

決勝トーナメントは、予選リーグよりもさらにハイレベルの戦いに。ほとんどの試合が接戦となった

決勝は、ハルビン工業大学と香港大学の組み合わせ。すべてのステージで最速記録を出してきたハルビン工業大学が有利に思えたが……結果は、18秒という、それまでの記録をさらに上回るタイムで、やはりハルビン工業大学が優勝。中国チームが3連覇を達成した。

決勝戦は、ハルビン工業大学 対 香港大学。ハルビン工業大学が今大会最高記録を出し、中国勢3連覇を達成した

ハルビン工業大学は、優勝に加えて、アイデア力と技術力に秀でたチームに送られる最優秀賞「ABUロボコン大賞」も獲得。文句の付けようのない強さで完全優勝を果たした。

優勝したハルビン工業大学のロボット。上の2つは手動の駕籠屋ロボット。下段左が自動の駕籠屋ロボット、下段右が旅人ロボット

各賞の受賞チームは以下のとおり。

ABUロボコン大賞 ハルビン工業大学(中国)
優勝 ハルビン工業大学(中国)
準優勝 香港大学(香港)
敢闘賞(準決勝進出チーム) 豊橋技術科学大学(日本)
敢闘賞(準決勝進出チーム) ホーチミン市技術師範大学(ベトナム)
アイデア賞 豊橋技術科学大学(日本)
技術賞 テンス・オブ・ラマダンシティ工科大学(エジプト)
デザイン賞 香港大学(香港)
特別賞 トゥラキット・バンディット大学(タイ)
特別賞 マルチメディア大学(マレーシア)
特別賞 モンゴル国立大学(モンゴル)
特別賞 チュンナム大学(韓国)

次回はエジプトカイロで開催。ピラミッド作りをテーマにした、ポイントを争うタイプの競技が行われる。

次回の開催国はエジプトカイロ。複数のロボットが共同で3つのピラミッドを作り上げる競技となる