財務省が26日発表した7月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額は前年同月比36.6%減の4兆8,447億円だった。10カ月連続の減少。減少率は6月の35.7%から拡大した。輸入額から輸出額を差し引いた貿易収支は3,802億円の黒字。黒字は6カ月連続。
輸出額を大きく減少させたのは自動車(前年比52.3%減)や鉄鋼(同42.2%減)、半導体等電子部品(同28.0%)など。一方、7月の輸入額は、前年比40.8%の4兆4,644億円で特に、原粗油(前年比58.7%減)や液化天然ガス(同52.0%減)、石炭(同49.8%減)などが大きく落ち込んだ。輸出額に比べ輸入額の落ち込みが大きかったことから、7月の貿易黒字は前年同月比で364.2%に膨らんだ。
7月の輸出額を地域別にみると、米国向けは前年比39.5%減で23カ月連続の減少。自動車や自動車の部品、金属加工機械などが不振だった。欧州連合(EU)向けは45.8%減。いずれも先月より減少率は拡大している。
アジア向けの輸出額は29.9%の減少。タイやインドネシア向けの落ち込みが目立つ。中国向けも26.5%減少しており、鉱物性燃料(69.2%減)、有機化合物(38.5%)、鉄鋼(29.0%減)などの落ち込みが大きい。