アップルジャパンは、9月発売予定の音楽作成ツール「Logic Studio」の機能説明会を行なった。説明会では、アップル本社のMusic Creation Application 担当ディレクター・Xander Soren氏がLogic Studio新機能について説明した。
Logic Studioのメインツールである「Logic Pro 9」の新機能「Amp Designer機能」は、25種類のアンプや25種類のスピーカーキャビネット、3種類のマイクなどを組み合わせて、好きな音を作ることができる機能。メニューからアンプやスピーカーを選ぶことにより、画面上に選択したアンプのグラフィックが表示される。アンプは、クラシックなアンプから新しいものまで収録し、なかには1960年代にアメリカのデパートで販売されていたアンプまで備える。
「Logic Studio」は9月発売予定で価格は5万4,800円。エンジンは「Garage Band」と同じため、ファイルの互換性がある。「Garage Band」で物足りなくなったら導入してみてはいかがだろうか |
また、ギタリストが演奏中に足で操作可能なエフェクターも30種類収録。これは、「Pedalboard」という機能で設定が可能。Amp Designer機能と同様、画面にはエフェクターのグラフィックを表示し、それらを自由に並べ替え、好きな音を作り込める。この機能は、Apogee社が開発中のUSBインタフェース「Apogee GiO」を使って制御可能となっている。Apogee GiOには、カラーランプが内蔵され、カラーランプの色はエフェクターの色と同期するため、画面上のエフェクターの配置を変更すれば、ランプの色も即座に変わる。これは照明が暗いステージ上での演奏に効果を発揮するだろう。
「Apogee GiO」の本体(左)。ギターから手を放さずに、エフェクトのON/OFFや演奏の操作、録音までできる。Macとの接続はUSBケーブルを使用(右)。Xander氏は、「ライブハウスで演奏するときは、MacとApogee GiOとギターだけでOKだ」と語った |
そのほか、ミュージシャン(ギタリスト)用以外の機能も充実。注目したいのはサウンドデータの長さを変更し、タイミングを合わせるための機能「Flex Time」。説明会では、「ボーカルとバックバンドのタイミングが合っていない楽曲を加工する」というデモンストレーションが行なわれた。通常、素材のサウンドデータの長さを変えると音質が変わってしまうのだが、この機能を用いることにより、音質を変えずにサウンドデータの長さだけを変化させることができる。また音声素材の一部だけを伸張することも可能。画面上のタイムラインでは、時間を縮めた部分を緑色に表示し、伸ばした部分を黄色に表示する。サウンドデータを縮め過ぎて音質が変わってしまう場合は、赤色に表示し、警告を促すような仕組みになっている。