富士フイルムは20日、スーパーCCDハニカムEXRを搭載した「FinePix S」シリーズの新モデル「FinePix S200EXR」を発表。9月5日より発売する。価格はオープンだが、市場想定価格は60,000円前後。

今回発表されたFinePix S200EXRは、約1ヶ月前(7月22日)に米国でアナウンスされたものと同等。機能面やスペック面に変更された点はない。ちなみに、米国では9月以降に販売され(地域によって異なる)、市場想定価格は599.95ドル程度。

スーパーCCDハニカムEXR搭載モデル第3弾となる「FinePix S200EXR」

「スーパーCCDハニカムEXR」は、独自のカラーフィルター配列と「Pixel Fusion Technology(ピクセル・フュージョン・テクノロジー)」「Dual Capture Technology(デュアル・キャプチャー・テクノロジー)」「Fine Capture Technology(ファイン・キャプチャー・テクノロジー)」という3つのテクノロジーによって構成される撮像素子。1つの撮像素子で、「高解像度優先」「ダイナミックレンジ優先」「高感度・低ノイズ優先」という3つの撮像方式を切り替えることができ、撮影シーンや被写体に合わせて撮影が行えるのが特徴だ。

スーパーCCDハニカムEXRを採用する機種としては、FinePix S200EXRが三世代目にあたり、1/1.6型のスーパーCCDハニカムEXR(有効画素1,200万画素)を搭載している。各撮像方式は「EXR優先モード」と「EXR AUTO」の2つのモードによって切り替えることができ、EXR優先モードでは手動で3つの方式を、EXR AUTOでは、カメラが自動で最適な方式を決定する。

背面。約23万画素2.7型液晶を搭載する

また、広角30.5~望遠436mmの焦点距離(35mm判換算時)をカバーするフジノン光学式14.3倍ズームレンズを搭載しているのも特徴の1つ。レンズ交換式カメラのように手動ズーム方式(ズームリング)を採用しているので直感的に素早くズーム倍率を変えることができる。なお、被写体に約1cmまで寄れるスーパーマクロ撮影にも対応し、幅広い焦点距離に対応している。

このほかにも、最高1/4000秒のシャッターユニットの搭載や2.7型(約23万画素)で上下左右160°の視野角、800:1のハイコントラストを実現する液晶モニター、シャッタースピード換算で約3段分に相当する補正効果をもつ「レンズシフト式手ブレ補正」を搭載している。

機能面では、1回のシャッターで、ピント位置を変えて連写し、被写体と背景を自動で判断、別々に処理をすることで、背景のぼかしを強調した写真を作成する「ぼかしコントロール」や、1回のシャッターで、最高ISO1600の高感度で4コマを連写し、カメラ内で1枚の画像に合成することで効果的にノイズを低減できる「連写重ね撮り」などを搭載。また、自然な色合いの「PROVIA/スタンダード」、より鮮やかに撮れる「Velvia/ビビッド」、落ち着いた発色となる「ASTIA/ソフト」という3種類のフィルム効果に加え「B&W」「セピア」という色表現を楽しめる「フィルムシミュレーション」も引き続き搭載する。静止画の記録方式は、JPEGだけでなく、RAW(CCD-RAW:RAF独自フォーマット)にも対応。RAW+JPEG形式の保存にも対応している。

このほか主な仕様として、焦点距離は7.1~101.5mm、電子ファインダー(EVF)は0.2型(約20万画素、視野率100%)、記録メディアはSDHC/SDメモリーカード、内蔵メモリーは約47MB、電源はリチウムイオン充電池(撮影可能枚数:約370枚)、サイズは約134.4(W)×93.6(H)×145(D)mm、重さは約820g(本体のみ)。