リコーは20日、光学10.7倍ズーム搭載のコンパクトデジタルカメラ「CX2」を発表した。発売は9月11日で、価格はオープン。推定市場価格は4万円台後半。
今回発表されたCX2は、2009年3月に発売された広角・高倍率ズームレンズ搭載モデル「CX1」の後継機。画像処理エンジン「スムースイメージングエンジンIV」と高速画像処理を実現するCMOSセンサーをCX1より踏襲。画像処理エンジンに専用回路を搭載した「画素出力補間アルゴリズム」で明暗差の大きいシーンでも白とびを低減する。液晶も従来モデルと変わらず、約92万ドットの3.0型透過型液晶を採用している。
新モデルでは、独自の「リトラクティングレンズシステム」によって実現した厚さ29.4mmのコンパクトボディに光学10.7倍ズームを搭載し、従来の7.1倍からの高倍率化を実現。ズームレバーを回し続けると、高速ズームに変化するズーム機能も備える。
連写性能も向上。最大記録画素数の静止画で最高5コマ/秒の高速連写機能にも対応した(CX1では約4コマ/秒)。また、シャッターボタンを離す直前の連続画像を記録する「M連写プラス」には、9Mで撮影できるモード(最短約3秒間で15枚)を新たに搭載し、従来からの約1秒間で30枚連続撮影するモード(画像サイズは2Mに固定)とあわせ2種類から選択可能となっている。シャッターボタンを押し切った瞬間から、120コマ/秒の超高速連写にも対応する(画像サイズはVGAに固定)。
さらに、AF機能としてCX1で新たに採用されたマルチターゲットAFのほか、シャッターボタンを半押ししなくても常にカメラが自動的にピント合わせを行う「プレAF」、シャッターボタン半押し状態で被写体の動きを検出すると、それに合わせてピントを合わせる「コンティニュアスAF」を新装備。シーンモードには、粒状感のあるモノクロ写真が楽しめる「ハイコントラスト白黒モード」や、画像の天地部分をぼかして撮影する「ミニチュアライズモード」なども新たに採用。フラッシュ、AF補助光、操作音がオフになるマナーモードも搭載する。
シンプルでわかりやすい撮影ができる「イージー撮影モード」には、被写体の顔を最大8人まで検出してピント・露出・ホワイトバランスを最適化する機能を搭載。4人まで検出する従来の「フェイスモード」と比べて検出人数と検出速度を向上させた。さらに、露出の異なる2枚の静止画を撮影し、それぞれの適正露出部分を合成した画像を記録することで、明暗差のあるシーンで白とびや黒つぶれを抑制する「ダイナミックレンジダブルショットモード」に、従来の「微弱」~「強」までの4種類に加え、カメラが自動で最適な露光差を設定する「AUTO」を採用するなど、従来からの機能も進化させている。
このほか、日向と日陰が混在するシーンなどで分割した領域ごとの光源に応じたホワイトバランスを設定できる「マルチパターン・オートホワイトバランス」、最短撮影距離1cmのマクロ撮影、加速度センサーを活用した「電子水準器」、高感度設定オート、アスペクト比1:1モード、イメージセンサーシフト方式の手ブレ補正など各種機能もCX1より継承されている。
ボディカラーは、従来モデルではブラック、シルバー、シャンパンロゼが用意されていたが、新モデルではブラック、シルバー、グレーとピンクのツートンカラーの3色となった。
撮像素子は1/2.3型有効929万画素CMOSを採用。焦点距離は28-300mm(35mm判換算)。開放F値はF3.5-F5.6。撮像感度はAUTO/AUTO-HI/ISO 80-1600。記録メディアはSDカード/SDHCメモリーカードで、内蔵メモリーは約88MB。動画は最大で640×480/30fps(AVI)に対応。本体サイズは101.5(W)×58.3(H)×29.4(D)mm(突起部含まず)、重さは約185g(本体のみ)。