iPhoneやiPod touch向けアプリ『SUZUME PHOTO』の写真は、プロの写真家ではなく「カミさんとダンナ」さんご夫婦が撮影したもの。写真からは、毎日「すずめさん」と一緒に過ごしているからこその、温かいまなざしがこちらにも伝わってくるようだ。そんな、ほのぼのした雰囲気のこのアプリを眺めながら、「ウチのネコのアプリケーションも欲しいなあ~」と思う人もいるのでは?
ネコなのに「すずめさん」な理由
「すずめさん」が「カミさんとダンナ」さんのもとにやってきたのは約2年前。生まれたばかりで公園で鳴いていたところ、ボランティアさんに保護され、その後「カミさんとダンナ」さんに引き取られることになった。
「ネコが飼いたくて、里親ボランティアさんのところに見学にいきました。ボランティアさんの家にはネコがたくさんいたのに、この子だけがダンナさんのひざの上にちょこんと乗ってきたんです」。何か気持ちが通じるものがあったのか、小さな三毛猫と若い夫婦は人目でお互いを気に入った。
落語ファンで「桂枝雀さんが大好き」という「ダンナさん」は、「枝雀」の一文字をとって「すずめ」と命名。いつのまにか「さん」付けされることが多くなった「すずめさん」は「カミさんとダンナ」さん夫婦のもとですくすく成長している。
ブログは、夫婦で「すずめさん」の写真を撮るうちに、「せっかくだから始めようと思って」スタート。夫婦が交代で気軽に書き込みをしていたが、その後、ブログをきっかけに、知人の紹介などにより、電子書籍に写真を提供、iPhoneやiPod touch向けアプリに登場することになった。
「カミさんとダンナ」さんご夫婦撮影の、ほのぼの写真集
写真の中には、ピントがずれてしまったり、部屋の中が映ってしまったものも。しかし「写真としての完成度よりも、すずめさんの表情第一にセレクトしました」と話すように、どれも飼い主にしか見せないリラックスした表情で、「すずめさん」のほのぼのした日常を垣間見ているような気がしてくる。生活感を出さないために、写り込んでしまった家具などはトリミングして、ピントについても出来る限りPhotoshopで加工するなどの配慮もしたそうだ。
こうして誕生したアプリは口コミで広がり、「iPhoneを持っている友達から、『すずめさんを見たよ! 』とよく声をかけられます。『私も自分のネコのアプリがあったらいいな』という人も多く、ちょっとうらやましがられることもあるんです」という。
( つづく )