米MicrosoftのMacintosh Business Unit (MacBU)は8月13日(現地時間)、Office for Macの次期バージョンで、メール/スケジュール統合管理ソフトとして「Outlook for Mac」を提供することを明らかにした。また現バージョンの「Office 2008 for Mac」についても、EntourageのWeb Services Editionのリリースと、Business Editionの追加を発表した。
MacBUによると、複数のプラットフォームを通したプロダクティビティの向上を求めるビジネスユーザーの声に応えるためにEntourageをOutlookに置き換える。Outlook for Macは、機密情報の漏洩を防ぎ、ドキュメント閲覧のパーミッションを的確に管理するInformation Rights Managementを搭載。またCocoaを用いて構築され、新しい高速ファイル・データベースがSpotlight検索やTime Machineでのバックアップをサポートするなど、Mac OS Xの機能を十分に活用するソフトウエアでもある。「Outlookへの移行は、名称の変更に値するものであるとユーザーに実感してもらえると思う」とMacBUゼネラルマネージャーのEric Wilfrid氏。次期Office for Macは2010年の年末商戦向けリリースを目標に開発が進められているという。
Outlook for Macの提供は、OutlookとExchange Serverを土台としたMicrosoftのビジネス顧客向けのコミュニケーションとコラボレーションを、Mac OSプラットフォームにも拡大する取り組みと言える。その道程として、13日から現行のメール/スケジュールの統合管理ソフトEntourage 2008のWeb Services Editionの提供を開始した。Mactopiaからダウンロード入手できる。WebDAVの代わりにExchange Web Servicesプロトコルを用いることでExchange Serverと高速で安定した通信を行える。オートディスカバリー機能、メモ/ タスク/ カテゴリなどのExchange Serverとの同期、Exchangeカレンダーイベント向けのファイル添付など、Entourage 2008を通じたMacユーザーのExchange利用体験が向上する。必要システムは、Mac OS Xバージョン10.4.9以降、およびExchange Server 2007 SP1(Rollup 4アップデート適用)以降の環境。
またOffice 2008 for Macの製品ラインナップにビジネス向けのパッケージ構成となる「Office 2008 for Mac Business Edition」が加わる。同エディションにはEntourage 2008 Web Services Edition、Document Connection for Mac、200以上のビジネス関連のテンプレートとクリップアートなどが含まれる。価格はOffice 2008 for Macと同じ399.95ドル (アップグレード:239.95ドル)。米国での発売開始は9月15日となっている。