内閣府は10日、機械受注統計(季節調整値)の6月実績を公表した。民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」は前月比9.7%増の7,328億円となり、4か月ぶりに増加した。
製造業は前月比14.6%増の2,811億円で5月(同5.4%増)に続き2カ月連続のプラス。非製造業(船舶・電力を除く)は同7.3%増の4,523億円で、4か月ぶりの増加となった。官公需、外需などを含めた受注総額は同2.3%増の1兆5,416億円だった。需要者別にみると、民需は同15.9%減の8,030億円、官公需は同4.6%増の2,494億円、外需は同43.8%増の4,514億円。
製造業を業種別にみると、非鉄金属が前月比1414.7%増と大きく伸びたほか、鉄鋼業(同124.8%増)やその他輸送機械工業(同40.6%増)など、15業種中8業種で前月比プラスに。マイナスとなったのは石油・石炭製品工業(同62.6%減)、自動車工業(同18.2%減)など。
一方、船舶・電力も含めた非製造業全体では、前月比22.7%減。8業種中前月比でマイナスとなったのは電力業(同71.3%減)、通信業(同8.7%減)の2業種のみ、6業種でプラスとなり、特に鉱業は同73.3%と大きな伸びとなっている。
6月の販売額は1兆9,110億円で、前月比7.4%の増加。対3か月平均販売額は1兆7,867億円(同0.5%減)となり、受注残高は24兆7,903億円(同1.7%減)となった。この結果、手持ち月数は13.9%となり、前月差で0.2カ月減少した。
なお、7~9月期の「船舶・電力を除く民需」の見通しについては、前期比8.6%減少の1兆9,098億円と予想している。
同統計は、内閣府が設備投資動向を把握する目的で、機械製造業者の受注する設備用機械類の受注状況を調査し、発表しているもの。調査対象は308社(うち、機械製造業者280社)。