日本銀行が4日発表した7月のマネタリーベースは前年比前年比プラス6.1%だった。日本銀行券発行高の伸びが鈍化したことから、前月のプラス6.4%増から伸びが鈍化。前年比でプラスとなるのは11カ月連続となるが、4月の同8.2%増をピークに伸び率は低下を続けている。

マネタリーベースは、日本銀行が供給する通貨のこと。具体的には現金通貨(「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」)と民間金融機関が日銀内に開設している預金口座「日銀当座預金」の合計額を指す。マネーストック統計が「(中央銀行を含む)金融部門全体から経済に対して供給される通貨」であるのに対し、マネタリーベース統計は「中央銀行が供給する通貨」。このため、マネタリーベース統計に含まれる日銀当座預金や金融部門の保有現金は、マネーストック統計には含まれていない。

季節調整済み前月比年率ベースはマイナス6.9で、3カ月連続の減少。7月の平均残高は93兆2,096億円(前月は93兆6,392億円)で、3カ月連続の減少。そのうち日本銀行券発行高は前年比0.7%増の76兆2,666億円、貨幣流通高は同0.2%減の4兆5,142億円。日銀当座預金は12兆4,288億円で、前年比同63.2%増だった。