経済産業省が30日、6月の鉱工業指数(速報)を発表した。鉱工業生産指数(05年=100)は81.0で、前月より2.4%上昇した。前月を上回るのは4カ月連続だが、5.7%上昇した5月に比べ、伸びは鈍化した。前年同月比ではマイナス23.4%。
業種別では、電子部品、デバイス工業、鉄鋼業、化学工業(医薬品を除く)など、品目別ではモス型半導体集積回路(ロジック)、普通乗用車、モス型半導体集積回路(メモリ)が上昇に寄与した。
出荷指数も前月比プラス3.5%の81.7で、4カ月連続の上昇に。輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、鉄鋼業などすべての業種が上昇に寄与したとしている。一方、在庫指数は、前月より1.0%低い95.4で、6カ月連続で前月を下回った。在庫指数の低下に寄与した業種は輸送機械工業、石油・石炭製品工業、窯業・土石製品工業等だった。在庫率は前月比9.8%下がり129.1で、2カ月ぶりに低下した。
同時に発表した製造工業生産予測調査では、7月は前月比1.6%の上昇、8月は同3.3%の上昇を予想。経産省は6月の生産について「持ち直しの動きで推移している」と判断している。
※注:生産指数、出荷指数、在庫指数、在庫率ともに季節調整済みの数値