パナソニックは28日、高倍率ズームレンズを搭載して動画性能を強化するなどしたデジタルカメラ「LUMIX DMC-FZ38」を8月21日から発売すると発表した。価格はオープンだが、実売想定価格は5万5,000円前後。
DMC-FZ38は、2008年7月発表の高倍率ズーム機「DMC-FZ28」の後継モデルで、レンズには従来通り35mm判換算27~486mm、F値F2.8~F4.4の光学18倍ズームライカDC VARIO-ELMARITレンズを搭載する。レンズは非球面レンズ4面3枚、EDレンズ2枚を含む8群11枚構成。新たな光学式手ブレ補正機能「POWER O.I.S」を搭載。手ブレ検出センサーの特性改善で補正精度を向上させ、特に大きくゆっくりとしたブレの補正精度を大幅に向上させたという。
新たに動画撮影機能を強化。AVCHDのサブセットであるAVCHD Liteの撮影に対応し、1280×720のHD動画の撮影が可能となっている。従来のMotion JPEGでの動画撮影も可能。フラッシュ部にはステレオマイクも搭載し、ドルビーデジタル ステレオクリエーターによる高音質録音ができる。録画は背面の動画RECボタンを押すだけで、撮影モードに合わせた録画が行える。動画撮影中の光学18倍ズームも利用可能で、5種類のおまかせ撮影機能「おまかせiA動画」機能も備える。
モーターやソフト処理の高速化、アルゴリズムの最適化によって、起動時間を従来比約20%短縮して1.15秒に高速化した。AFは従来より約60%短縮という約0.29秒を実現している。
撮像素子は1/2.33型有効1210万画素CCDを搭載。画像処理エンジンは2CPU構成の「ヴィーナスエンジンHD」を採用する。
おまかせ撮影機能「おまかせiA」では、新たに夜景認識を追加して7種類のシーンに対応。カメラが個人の顔を認識し、登録した名前を画面に表示するとともに優先的にAFを合わせる「個人認識」機能も搭載する。
P/A/S/Mのマニュアル露出機能も備え、色や明るさ、鮮やかさを調整する「マイカラーモード」も新たに搭載した。シーンモードでは、白トビ、黒つぶれを防いで豊かな階調の写真が撮影できるという「ハイダイナミックモード」が追加された。
本体サイズは約117.6(W)×75.8(H)×88.9(D)mm、重さ約367g(本体のみ)で、ほぼ従来通りの本体サイズ。液晶は2.7型23万ドット、ファインダーは0.2型20.2万ドットのEVFを採用する。連続撮影枚数は約470枚(CIPA規格)、動画の連続撮影可能時間は約150分となっている(AVCHD Lite SHモード、Motion JPEG HDモード)。