例年通り、au携帯電話のタッチ&トライスペースとKDDIのサービスや技術を紹介するブースとなったKDDI

22日から24日まで東京ビッグサイトで開催されているワイヤレス&モバイルの総合展示会「WIRELESS JAPAN 2009」で、KDDIは2009年夏モデルやiidaの展示、開発中の技術などを紹介している。

ブース正面には「biblio」「Sprtio water beat」「Mobile Hi-Vision CAM Wooo」をはじめとしたau携帯電話の夏モデルのタッチ&トライスペースが用意されている。biblioやSprtio water beatなどは、同社のサービスと連携した端末を体験できる。Mobile Hi-Vision CAM Woooではハイビジョンムービーの撮影・再生機能を試すことができる。

夏モデルのタッチ&トライコーナーでは、ネットワークに繋がった端末を実際に試すことができる

LISMOやEZブックといったサービスも体験することができる

iidaの展示コーナーでは、「misora」「G9」、G9向けのプロジェクタである「MOBILE PICO PROJECTOR」を実際に操作することができる。このほか、草間彌生氏がデザインしたプロダクトも展示されている。

iidaの展示コーナー

iidaのプロダクト展示やタッチ&トライができる

開発中技術の紹介コーナーでは、「実空間透視ケータイ」として6軸(加速度、地磁気)センサやOpen GL ES(3次元グラフィックスライブラリー)を用いた直感的ユーザインターフェースが紹介されている。「地球アプリ(β版)」というアプリを利用し、アプリ内で撮影した画像をアプリ内の空間に貼り付け、閲覧可能だ。

物理的にケータイを向けた方向に、アプリ上の空間に情報(画像や距離)を表示する。空間上に表示されたサムネイル画像を選択することで、拡大画像や撮影日・コメントなどが表示される

地球アプリ(β版)の操作は複雑なものではなく、端末で撮影した画像をアプリの空間上に貼り付ける(マッピングして)だけで、簡単に閲覧できる。現在地点からケータイを向けた方向に空間が移動する。上下キーで距離の移動も可能だ。現段階では、画像を貼り付けるにはその場所で行う必要があり、閲覧は国内であればできるという仕様。8月末を目処に公開サーバを設置する予定とのことで、公開設定も可能になるという。ただし、実空間透視ケータイの商用化については未定だという。

トラベルビューアー(β版)は、自分のいる周辺の名所やホテルなどの施設が表示・閲覧できる

MARIPOは、自分のいる周辺の飲食店や公共施設などを表示する。画面下部の黒い円形で全体の表示を行い、ケータイを向けた方向の空間が表示される

空間上に表示された施設を選択することで、詳細な情報や動画を閲覧することが可能

最大1Gbit/sの高速通信が可能な赤外線通信規格の「Giga-IR」のデモンストレーションも行われている。

Infrared Data Association(赤外線データ協会)で規格化された高速赤外線通信のGiga-IR

デモンストレーション用の端末に搭載されていたGiga-IRの赤外線ポート

現行規格の赤外線通信では2~3MB/秒のデータ転送が行えるが、Giga-IRではおよそ100MB/秒のデータを転送できる。USB2.0を用いた近距離通信をワイヤレス化できる技術としてアピールしていた。

Giga-IR搭載の端末で動画データを転送するデモンストレーションを行っていた。転送時間は約1秒と一瞬でデータが転送されていた

microSDサイズの無線LANカードの展示やデモ通信が行われている。

IEEE802.11b/gに対応した携帯電話向けのmicroSD無線LANカード

ミツミ電機製(左)とルネサンステクノロジ製(右)のmicroSD無線LANカードが展示されいる

このほか、地球環境保全への取り組みや安心・安全な情報通信社会の実現などの取り組みについても紹介されていた。次世代通信規格となるLTEについては、ブース内ではわずかに触れている程度でデモンストレーションなどはなかった。

(2106bpm/K-MAX)