この後、宮内さんによる指導を受けた択捉さん。足の開き具合から始まり、アドレス時の姿勢、腰の回し方、トップでの手の位置、フェースの返し方、手首を返すタイミング、ボールを捉える角度、フォロースルーの軌道など、詳しく、優しく、丁寧にレッスンしてもらった。

アドレス時の手の位置を教わる択捉さん

トップの位置を教わる択捉さん

腰の切り方を教わる択捉さん

それを見守るEX-FC100

インパクト時のフェースの返し方を教わる択捉さん

体重移動の方法を教わる択捉さん

ボールを捉える角度を教わる択捉さん

それを記録するEX-FC100

で、レッスン終了後の択捉さんのスイングがこちら。

見た目はだいぶ改善されている。ただ、宮内さんの指導力をもってしても、50分という短時間で択捉さんを仕上げるのは無理があったようで、直っていない点も散見される。

宮内さんからは、今後の課題として、「バックスイングで右足に乗っていない」、「もっと"溜め"を作る(ダウンスイングでクラブが右腕から離れていくのが早すぎる)」、「フィニッシュ時の手の位置をもっと深く」といった点を挙げていただいたほか、良くなった点として、「左足への体重移動の仕方」、「腰の回転」、「フィニッシュ時の"逆Kの字"の姿勢」を指摘してもらった。

ついでに、レッスン後のスイングを後ろから撮影。

こちらは、「背筋が綺麗に伸びた」、「トップでクラブが水平になり、後ろから見えなくてなっている」など、お褒めの言葉をいくつかいただけたが、「バックスイングで顔がつられて動いている」、「フィニッシュでクラブが立っている」といった点が残念な点として挙げられた。

参考までに、宮内さんのスイングを後ろから。

個人練習で役立つ! スイング撮影のポイント

さて、今回の取材で「収穫たっぷりだった」と満足気に語っていた択捉さん。「結果を残せよ」と叱咤したい気持ちも湧いてくるが、それはさておき、実は彼が喜んでいた点には、「レッスンの内容」や「美人ティーチングプロ」のほかに、もう1つ大きなものがあった。

それは、「自分のスイングを確認できる映像が手に入った」ということ。レッスンでは撮影した映像を見ながら、良い所と悪い所を指摘してもらったため、家に帰ってから何度も振り返ることができたそうである。帰りの電車では、映像を見ながら何度もエアーゴルフする、ある意味みっともないおっさんの姿が見られた。

レッスンでは、撮影したハイスピード動画を見ながら、宮内さんにポイントを説明してもらった。ムービーの再生中に一時停止や、コマ送り・戻しなどをしながら丁寧に解説していただき、択捉さんは、「そのおかげで家でも復習できた」とご満悦

また、自分で練習する際にも、三脚とセルフタイマーを使って同じように撮影して、レッスンの映像と見比べれば、どこが改善されて、どこが悪化しているのかを客観的に判断することができる。以前のような、感覚だけで修正を重ねる誤ったスイング理論構築プロセスを改めるきっかけとなったようだ。

択捉さんがこれほど満足できたのは、やはりハイスピード動画として記録したことが大きいだろう。先にも触れたが、とにかくゴルフのスイングは、通常のカメラでは確認しづらい。ヘッドの軌道や、手首の動きをはっきりと見られるのは、アマチュアゴルファーにとってうれしいかぎりだ。

宮内さんには、スイング撮影のポイントも教えてもらったので、以下簡単に紹介しておこう

  • カメラの高さは、構えたときの手の位置に合わせる
  • 人物はカメラの真ん中に
  • 正面と後ろの両方から撮影

※ 今回の取材では、撮影スペースの関係で上記のポイントを守りきれていない部分もあった。

ゴルフアカデミー広尾

なお、ゴルフアカデミー広尾の通常のレッスンでは、ハイスピードカメラで撮影した映像をPCに取り込み、専用のソフト(V1プロ)を使ってスイングを解析。再生画面上で、指標となるラインを表示させたり、スイングの軌道を線で残したり、プロの映像と重ね合わせたり、といったことを行いながら指導している。また、すべての部屋にシミュレータが設置されており、飛距離やボールの軌道を確認することもできる。

シミュレータにより飛距離を表示することも可能。練習ルームは5部屋用意されている。体験レッスンも用意されているので、興味のある方は試してみるとよいだろう