7月16日から19日までの4日間にわたり、国内最大規模のおもちゃ見本市「東京おもちゃショー2009」が、東京ビッグサイトにて行われた。関係者の集まるバイヤーズデーと一般公開のパブリックデー、合わせて15万7,000人以上が集った同見本市で、クリエイティブの視点から興味のそそられたアイテムをレポートする。

「おもちゃ」といえば子どもが遊ぶための道具、という考えは正直言って古い。確かに、子ども向けに作られているであろうおもちゃではあるが、大人が没頭してしまいそうな商品も数多作り出されている、というのが率直な印象。事前情報なく訪れた会場で、思わず「おお、これはすごい!」と声を上げてしまったおもちゃの数々は、単なる懐古趣味に引きずり込ませるものではなく、むしろちょっとしたアイディアをカタチにした、まさしくクリエイティブのヒントになるようなアイディアグッズだった。展示されたおもちゃ約3万6,000点の中から、そんな製品を少しだけ紹介してみたい。

日本おもちゃ大賞2009の展示

革新的なアイディアや技術を競った「イノベーション・トイ部門」、時代の潮流や感性を捉えた「トレンディ・トイ部門」など5部門が設けられる日本おもちゃ大賞の受賞作を展示。どれもが、アイディアで満たされた名おもちゃとなり得るポテンシャルを感じさせる。こちらで受賞作をチェック

キーホルダー型デジタルフォトフレーム

PCの周辺機器などを取り扱う恵安は、1.5インチの極小液晶デジタルフォトフレーム「KDPDK15」を展示。USBバッテリー内蔵で、52枚の写真を保存できるキーホルダーサイズで全7色。時計やカレンダーの機能も付随

アメリカ発、遊べる文具「Baliyo」

アメリカ発、ペンに付属した2本のグリップを片手でペン回しのように回転させ、その奇抜な動きを楽しむというもの。もちろん、ペンとしての使用も可能。教則DVD付きセットもあり。Youtube上でワザを競い合うコンテストを定期的に開催とのこと

光る地球儀パズル「BLUE EARTH」

クリエイターの事務所に行くとなぜだかよく見掛けるのが地球儀。やのまんが発売する地球儀は540~960ピース(サイズによりピース数が異なる)のパズルで、精緻に描かれた地形も魅力のひとつ。蓄光印刷により、暗闇の中で光るという演出も。会場では大きな地球儀が一際目を惹いた

本格派向け、シェーンハット社製トイ・ピアノ

老舗楽器メーカーのKORGが展示したのは、135年以上の歴史をもつ米シェーンハット社製のトイ・ピアノ。プロミュージシャンからも愛用される同社のピアノは、子ども向けとはいえプロダクトデザインの視点からも見逃せない逸品