NTTブロードバンドプラットフォーム(NTTBP)は、携帯電話(HSDPA)と無線LANを内蔵した「ポータブルコグニティブ無線ルータ Personal Wireless Router(PWR)」を開発したと発表した。8月下旬からフィールドトライアルを開始し、商用化に向けた検証を行っていく予定だ。
PWRは、HSDPAと無線LANチップを内蔵し、WAN側は公衆無線LANや携帯ネットワークに接続し、無線LANアクセスポイント(AP)として無線LAN対応機器をインターネットに接続させるためのポータブル無線ルータだ。
ノートPCや携帯型ゲーム機、iPod touchのような音楽プレイヤー、無線LAN対応SDカードなど、無線LANを搭載している機器は多いが、そのまま携帯ネットワークに接続できる端末は一部のノートPCに限られている。PWRをAPとして使用すれば、無線LAN対応機器で携帯ネットワークを利用できるようになるのがメリットだ。
屋外で利用する際のイメージ。ノートPCや携帯ゲーム機、音楽プレイヤーに加え、無線LAN内蔵SDカード「Eye-Fi」を使えば、デジカメの画像をその場で送信できる |
屋内でのイメージ。屋内用の無線LANのAPとしても使える。ホテルで有線LANしか使えなくても無線LAN環境を構築できる。クレードルの代わりに有線LANアダプタを接続することも可能だ |
PWRには、NTT研究所による無線インタフェースの切り替え機能を搭載。公衆無線LANエリア内では自動的に高速な無線LANに、またエリア外では広いエリアをカバーする携帯ネットワークにそれぞれ自動で切り替え、接続してくれるので、ユーザー側ではネットワークを意識する必要がない点が最大の特徴。公衆無線LANのログイン情報をPWRに登録しておけば、Web認証やPPPoE認証を問わず、自動でログインも行ってくれる。PPPoE認証に対応しない携帯型ゲーム機などでも公衆無線LANが利用できるというメリットもある。