小学生の頃、「ビフテキ味のガムがあればいいのに」と真顔で考えていた文字通りの肉食系女子、岩崎です。と、自分で書いて寒気がしましたが肉食系、草食系って言い方の薄気味悪さはちょっと形容しがたいものがありますね。私のような純粋に「お肉」を愛する者としてはなんとも気分の悪い風潮です。
……と、造語に憤っている間に真夏になってしまいました。もともと北海道の雪深い村育ちですので、東京砂漠の容赦ないヒートアイランドっぷりには毎年ぐうの音も出ないほどやっつけられているわけです。毎年言われる「夏バテにはスタミナのつくものを」。スタミナって言われても、栄養あるものって高いでしょう。ぜいたくでしょう。そもそもスタミナって何語ですか。今でも「何食べたい?」と訊かれましたら、まあ10回中8回は「ニクー」と阿呆面で答えておるわけですが、疲れたから毎日ヤキニク、なんてこの大不況時代に到底無理なお話です。
そんな痛し痒しの状況を打破する最終兵器がおもしろおやつの牙城・東ハトより登場しました。その名も「マンモスの肉!?」。「肉!?」と訊かれても、といった感じです。
目を奪われる、マンガ肉が潔いまでに堂々と配置されたパッケージ。マンガ肉ってどうして表面に点々描くんでしょうね。そして下部には「マンモスの肉をイメージしたスナック菓子であり、マンモスの肉は含まれていません」という但し書きが。当たり前だろう。
マンガ肉への憧れは当然私も人並みに持っておりました。小3くらいの時分にフライドチキンを食べた際、マンガ肉っぽいその外見にうっとりした私はホネをこっそり勉強机の抽斗にしまいこみ、ことあるごとに取り出しては眺める毎日。しかしその現場を母親に目撃され、こっぴどく叱られ、ひからびたホネは捨てられ、たいそう悲しい思いをしたものです。ものすごくどうでもいいですね。
「原始体験スナック」「バリッとかみしめる原始の旨み!」と「原始時代」をさかんに謳っている割には、「焼き肉のタレ」味という現代の化学の力をふんだんに盛り込んだ万能調味料がハバを利かせているのがカワイイところです。もう1つの方は「シベリアの塩味」。マンモスといえばシベリアですからね(『ドラえもん のび太の日本誕生』で培った知識)!
まず「焼き肉のタレ味」のパッケージを開けると、すかさずいいニオイが漂ってきました。東ハト広報によると、現代人が好む肉の食べ方をイメージし、まるで焼き肉のタレにつけこんだ肉を炭火で焼いたような香ばしい味わいに仕上げました」。お肉のエキスを凝縮していろいろやってみたぜ! というカオリです。色も本当のお肉のようで大きさはちょうど手のひらサイズ。
ひとくち囓ってみましたところ、見た目の薄さとは裏腹に軽すぎない歯ごたえ。サクサク、というよりはパリパリしていてなんだか爽快。かるいガーリック風味のアトを引く味で袋に伸ばす手が止まりません。これはビールにも合いそうです。
「シベリアの塩味」も開けてみました。「約2億5千年前から長い年月をかけて作られたと言われるシベリア岩塩を使用したシンプルな味わいに仕上げました」(前出・広報)とのこと。うーん。壮大! 表面にブラックペッパーのポツポツが見受けられます。見た目はこちらの方がマンガ肉っぽい。コショウがきいていて「焼き肉のタレ味」よりはさっぱりめ。いやー。両方おいしいわ! グルメマンガみたいにいろいろ言えたら良いのですが、そっちのスキルはさっぱりなのですみません。この原稿を書いている間もパリパリパリパリ食べ続けておりますゆえに周りの編集部員にはさぞ迷惑かと思いますが気にしない。ついでにキーボードにもちょっとカケラが落ちてるように見えなくもないですが、こちらも気にしない。
草食系男子がどうのとか、あいつは肉食系女子だとか言ってるヒマがあったらおいしいもの食べて体力つけてりゃいいじゃない。そういうことだと思いました。この夏は「マンモスの肉!?」で乗り切りましょう。でも一袋200kcal超あるのでエンドレス食いは乙女にはおすすめしません。
「マンモスの肉!? シベリアの塩味・焼き肉のタレ味」は8月3日、全国コンビニにて先行発売。