シマンテックは9日、「ノートンインターネットセキュリティ 2010」および「ノートンアンチウイルス 2010」のパブリックベータ版を公開した。パブリックベータの対応OSは、Windows XP(SP2 Home/Professional/Media Center) / Vista(Home Basic/Home Premium/Business/Ultimate 32/64ビット) / 7(Home Premium/Professional/Ultimate 32/64ビット)。
公開されたベータ版は、2009年秋に予定されている製品「ノートンインターネットセキュリティ 2010」および「ノートンアンチウイルス 2020」のパブリックベータとなる。公開されたパブリックベータには、コードネーム「Quorum」と呼ばれる新しい保護モデルが搭載される。
「Quorum」には、シグネチャベースの技術とレピュテーションベースの技術が搭載されており、これをコントロールするインテリジェントな仕組みも提供される。 同社によるとセキュリティで発生する攻撃の数は月平均で2億を超える例が確認されており、2008年には180万のウイルス定義を作成する同社は、「Quorum」について、燃費効率が求められる自動車業界でたとえるならば、マルウェアシグネチャという従来からある「燃料」とレピュテーションという「燃料」のインテリジェントなコントロールにあたるとする。
レピュテーションでは、世界で数千万人にのぼるというユーザー参加型「ノートン コミュニティウォッチ」を使い、マルウェアの情報を集約的に分析、各アプリケーションの安全スコアを算出し、統計化された情報を基にセキュリティが高められる。また、SONAR2と呼ばれるコントロールシステムを用いることでネットワーク通信やシステム上の活動などPC全体のフィードバックの分析をおこない、"未知の脅威"に対する検出も行われる。
また、ソフトウェアのアップデートやコーデックを装いユーザーを騙してインストールさせる新たなジャンルに対応するため、ユーザー自身が感染させようとする脅威が何によって行われたのかを簡単に把握できる仕組みも提供される。これにより初心者のユーザーでも原因が突き止めやすくなり、技術的な知識のあるユーザーでは、脅威のソースや攻撃内容を深く掘り下げることも可能になるという。
そのほか、スパム対策でも企業向けセキュリティ保護をおこなうSymantec Brightmailから新エンジンを実装。特に複雑な操作をせずとも、ヒューリスティックとクラウドベースのシグネチャを用いることで効率化も実現される。