SWIFTビジネスフォーラムが8・9日の2日間、東京・ベルサール六本木で開かれている。初日の8日には、SWIFTのラザロ・カンポスCEOが全体戦略について述べたほか、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの代表取締役社長、土岐大介氏が「日本の金融市場の国際競争力」と題して基調講演を行った。
SWIFTはグローバルな金融通信網を運営する共同組合組織。銀行を中心とした金融機関が共同出資して設立し、ベルギーに本部を置く。高度に安全化された金融情報のメッセージサービスを提供するほか、取引フォーマットおよびコード類の標準化推進、金融界の国際フォーラム提供を3本柱に業務を展開。2009年1月29日現在で、世界209カ国、8,830の金融機関がSWIFTを利用している。
ビジネスフォーラムの初日は、「次期全銀システムにおける国際標準の採用」「海外マーケットにおける近年の潮流」「決済サービスにおける新たな動き」など、様々な講演やパネルディスカッションが行われ、参加者はメモを取ったりして真剣に耳を傾けていた。
基調講演では、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの代表取締役社長、土岐大介氏が登壇。1929年の世界恐慌とリーマン・ショック以降の状況における違いについて紹介した。土岐氏は「保護主義になり、戦争が勃発する」「全ての金融機関がつぶれる」「デフレへの恐怖」という3つの恐怖について挙げ、これら世界恐慌下で起きた恐怖が、すべて払拭されたと指摘。「今後は中国がどこまで(世界経済を)牽引するのか、米国の消費が回復するのかが注目点」だと話した。