財務省は8日、5月の国際収支状況(速報)を発表した。貿易・サービス、投資の状況を示す経常収支は1兆3,018億円の黒字で、前年同月比で6,792億円(34.3%)減少した。前年同月比で15カ月連続の減少となるが、減少幅は2カ月連続で縮小している。
輸出は前年同月比2兆7,445億円(42.2%)減の3兆7,601億円で、対前年同月比で8カ月連続の減少。輸入は前年同月比2兆6,346億円(43.9%)減の3兆3,728億円で、対前年同月比で7ヵ月連続の減少。輸入の減少額は1985年1月以降で最大だった。その結果、輸出から輸入を引いた貿易収支は3,873億円の黒字となり、前年同月比1,099億円(22.1%)の減少。対前年同月比で19ヵ月連続の減少となった。
サービス収支は、金融、特許等使用料などが含まれる「その他サービス」の黒字幅が縮小したことや、輸送の赤字幅が拡大したことが影響し、前年同月比1,447億円(1,477.3%)減少の1,545億円の赤字に。所得収支は対前年同月比で3,837億円(24.5%)減の、1兆1,833億円の黒字だった。直接投資収益の黒字幅が縮小し、証券投資収益の黒字幅の縮小が継続したことから黒字幅が縮小した。