昨今では妻が家庭の実権を握る「かかあ天下」が増え、妻は三歩下がってついていくというような「亭主関白」は希少なものになりつつあるかと思っていたが・F1総研がこのほど発表した調査結果で、年齢の若い男性ほど「結婚したら女性は家庭に入るべき」と考えていることが明らかになった。
同総研は2月、1都3県の20歳~34歳の男性1,000人に対して、仕事観や結婚観、家族観などを調査。その結果によると、未婚男性が結婚相手に求める条件を年代別に比較した中で、「料理ができる」は20代前半で57.8%、20代後半は57.1%、30代前半は48.6%と若い層の割合が高かった。「家事ができる」、「子供好きである」、「身長が低い」という条件においても若い層ほど特に値が高く、"古風"ともいえる結婚観を持っているようだ。
さらに、将来の家庭に対して、「結婚したら女性は家庭に入るべきである」と考えている20代前半の未婚男性は27.4%、20代後半で20.5%、30代前半で14.8%。「子供は多い方がいい」、「いつかはマイホームを持ちたい」という回答も若い層ほど多く、一昔前に定番と考えられている家庭のイメージが再燃してきているのかもしれない。
同総研は、特に20代前半の若い男性は就職難や内定取り消しなど、不況を身近に感じている影響は少なくないと分析し、「まだ社会的基盤の弱い彼らは、身の回りの地盤を固めたい思いから、将来もずっと続けていける安定した職を求めたり、結婚相手に家庭を守ることに専念してほしかったり、積極的に周囲とのつながりを強めたりする。そうすることで"精神的な安定"を得ようとしているのかもしれない」とコメントしている。