東海旅客鉄道(JR東海)はこのほど、700系新幹線車両の改良が完了し、加速度を向上させたと発表した。従来の加速度1.6km/h/sが2.0km/h/sとなり、ダイヤの設定が柔軟にできるほか、列車遅延時の回復力が向上するなど、安定輸送確保に繋がるとのこと。
JR東海は2006年3月に新型信号システム(ATC)を導入した。これにより700系の加速度を2.0km/h/s(毎秒2.0km/h)に向上できるようになった。そこで2008年10から改良工事に着手し、2009年6月に完了したという。改良の対象となった編成は700系全60編成と923系試験車「ドクターイエロー」1編成。923系試験車は700系をベースに製造されたとのこと。
ちなみに300系の加速度は1.6km/h/s、N700系の加速度は2.6km/h/sとのこと。700系は改良工事の結果、300系同等の加速性能からN700系をやや下回る加速度まで強化された。発車から時速270kmに到達するまでの時間は、従来の約300秒から約245秒へ短縮されるという。