台湾HTCは6月24日(英国時間)、Android OS搭載の同社スマートフォンとしては第3弾となる『HTC Hero』を発表した。HTC Magic同様に全面タッチUI採用の大画面液晶モデルとなっており、その最大の特徴は「HTC Sense」と呼ばれるUIのカスタマイズを可能にする機能を搭載した点にある。7月に欧州での出荷が開始され、夏にアジア、さらに2009年末に別バージョンが北米に登場予定。
液晶には3.2インチのHVGA (320×480ピクセル)を採用し、GPS/デジタルコンパス/重力センサーなどの各種センサーを搭載、5メガピクセルのオートフォーカス対応カメラを内蔵する。3.5mmのステレオヘッドセットジャック、Bluetooth 2.0による外部機器との接続、そしてIEEE 802.11 b/gのWi-Fi搭載による外部通信に対応する。microSDスロットによる外部メモリ拡張も可能。HSPA / WCDMAなどGSM系列の高速データ通信をサポートする。筐体サイズは112×56.2×14.35mmで135グラム。業界初というテフロンコーティングを採用し、筐体のソフトな触り心地を実現しているという。
検索ボタンによる検索機能の簡易呼び出しとHTC SenseによるUIカスタマイズを特徴とするHTC Heroだが、それと同時に同製品はモバイル向けFlash 10をサポートする初のスマートフォンになる可能性がある。これまでにも軽量バージョンのFlash Liteが数多くの携帯電話でサポートされてきたが、Flashの開発元である米AdobeではFlash LiteとFlashの統合を計画しており、Flash 10でそれが実現される見込みだ。発表同日、英国はロンドンで開催されたHTC Hero / Senseの発表会において、HTCとAdobeはFlash Player 10をHTC Heroに組み込んで提供する計画だと、複数のメディアが報じている。Adobeはモバイル向けFlash 10のベータ版提供を今年10月に予定しており、同年末より順次提供が行われるものとみられる。HTC Heroでは当初、Flash Lite 3.1を搭載する形になるという。