Mozilla Japanと知床財団は23日、"Shiretoko(知床)"をキーワードにしたコラボレーションキャンペーン企画「Discover Shiretoko」を開始、ユーザーがブログやWebサイトにバナーを貼ることによってWeb上の知床半島にユーザー自身の"樹"を広げていく特設サイト「interFORest」も同時に設置された。キャンペーンは8月31日まで予定されている。

キャンペーンは、近日リリース予定のFirefox 3.5のコードネームが"Shiretoko"であるMozillaと知床の自然や動物の保護活動を行う知床財団が共同で両者の活動を告知するものとなる。

「Discover Shiretoko」では、日本が誇る自然遺産のひとつ"知床"に生息するヒグマやエゾシカ、キタキツネ、アザラシやイルカなどの動物たちの写真などと共に、"Mosaic"や"Netscape"時代からふりかえるFirefoxの歴史やボランティアの手によって成立している点など双方の"Shiretoko"の共通点が紹介されている。

「Discover Shiretoko」

また、同時に開設されたWebサイト「interFORest」では、ユーザーが自身のブログなどにバナーを貼り付けることで、Web上の知床半島にユーザー自身の"樹"を植えることが可能になる。個々の"樹"をクリックすると各ユーザーサイトへのリンクやアクセス数を表す樹木の図などが表示される。interFORestの知床半島上の樹木の広がりがキャンペーンの広がりを表すという仕組みになる。

「interFORest」では、知床半島上にユーザーたちの"樹"が広がる

知床を平面化して各ユーザーの"樹"を見て回ることも。

"樹"をクリックするとユーザーのWebサイトへのリンクも表示される

ユーザーサイトに貼り付けるバナーの一例。バナーも成長に応じて"樹"が成長する。

今回のキャンペーンの発表にあたり、知床財団理事長 関根郁雄氏、Mozilla Japan代表理事 瀧田佐登子氏、米国Mozilla Corporation CEO John Lilly氏からそれぞれ以下のようなコメントが出されている。

知床財団理事長 関根郁雄氏

「今回、非常に驚いたのは、全く違う分野で活動する Mozilla と知床財団の間に、未来の環境に対する使命感や、ボランティアの方々に支えられた数々の取り組みなど、多くの類似点を見出すことができたことです。今回の Mozilla との共同キャンペーンは、世界自然遺産として世界にも認められた、知床の自然を守る活動に他なりません。まず知床の自然を知ってもらい、少しでも多くの人が知床の自然を未来に伝えたいと思ってくれることなくしては、どんな活動も成り立たないからです。この「Discover Shiretoko」サイトが、これまで知床の自然から遠いところにいたひとりでも多くの人たちと、私たち知床財団を結びつけてくれることを願っています。」

Mozilla Japan 代表理事 瀧田佐登子氏

「キャンペーンのきっかけは、近日リリース予定である Firefox 3.5 のコードネームが Shiretoko (知床) であることから、「知床」そのものへの興味を持ったことでした。その後、知床財団の存在を知り、知床の自然保護活動が熱い思い持った人々に支えられていること、未来を見据えた保護管理活動などが展開されていることを学び、様々な点において、多くのコミュニティによって活動を支えられている Mozilla プロジェクトと非常に近しいものを感じました。その共通点を多くの人々に知っていただくことが、お互いの活動支援につながるのではないかと考え、今回のキャンペーンを企画いたしました。このサイトを訪れた方々に知床と「Shiretoko (Firefox)」について理解していただき、何かを発見していただければと願っています。」

米国 Mozilla Corporation CEO John Lilly氏

「このキャンペーンを通じて、知床財団とボランティアの方々の活動を知り、みなさんの"知床が好きだから"という熱い思いに深く感銘を受けました。 Discover Shiretoko サイトで紹介した知床の人々の取り組みが、日本だけでなく世界中の人々に広く伝わってくれたらと願い、私もこのキャンペーンに賛同いたします。」