東京地下鉄(東京メトロ)は16日、東西線に新型車両「15000系」を導入すると発表した。2004年11月に東西線に導入した05系(13次車)の基本設計をふまえ、最新の技術を積極的に採用し、バリアフリーに配慮した通勤形車両とのこと。全てのドアを従来より500㎜広げて乗降時間の短縮をはかり、ラッシュ時の輸送を改善するという。

東京メトロ「15000系」完成イメージ

旅客サービス面では05系と比較して冷房能力を約20%パワーアップし、座席のクッション性を高めて乗り心地を改善したとのこと。液晶画面による車内表示器を採用し、乗り換え案内、駅設備案内、所要時間などの情報を提供する。一部の荷棚の高さや吊手の高さを低くしたほか、座席前にスタンションポールを設けて、立ち姿勢での快適性を向上したという。車内床面を低くし、ホームとの段差も縮小する。

安全面では、オールダブルスキン構体の採用や車体四隅の隅柱強化などにより車体強度を向上したという。高温で溶け落ちる材料を使用しないなど、火災対策も強化した。車体製造工法を改善してコストダウンをはかり、車両制御情報管理装置や新ボルスタ台車の採用により省メンテナンス化も実現するという。

東京メトロでは15000系は2010年春から営業運転を開始し、2009年度末から2011年度までに10両編成13本(130両)を稼働させるとのことだ。

座席、手すり、荷棚なども改善した