ノルウェーのOpera Softwareは6月16日(現地時間)、Webブラウザを通じてパソコンにクライアントとサーバの両方の機能を持たせる「Opera Unite」を発表した。「従来のWebのクライアント-サーバ・モデルを改革する新しい技術」と説明している。

Opera UniteはWebブラウザでOpera Unite Servicesを動作させることで、他のコンピュータとのコラボレーションを実現する。現在Opera Labsを通じて、同機能をサポートするデスクトップ用Opera 10の特別版「Opera Unite alphaビルド」(Windows版、Mac版、Linux/ Unix版)という形で配布されている。

Opera Unite Servicesの管理画面

OperaブラウザのToolsでOpera Uniteを有効にし、Opera IDでログインする。次にToolsからMy Opera Unite Pageを選択して、Manage Servicesから必要なサービスを導入する。現在、以下の6つのサービスが用意されている。

  • ファイル共有:パソコン内のファイルをセキュアに共有。ユーザーが指定した共有フォルダに対してOpera Uniteが生成したURLを共有相手に知らせる。

  • Webサーバ:ローカルコンピュータからWebサイトをホストする。Webサイト・データを含むフォルダを選択し、Opera Uniteが生成したURLを共有相手に知らせる。

  • メディアプレイヤー:パソコン内の音楽ライブラリに、他のマシンからWebブラウザを通じてアクセス可能にする。パブリック、制限付き、プライベートなどの設定が可能。

  • 写真共有:パソコン内の写真を共有。写真フォルダを選択すると、写真共有サービスがフォルダ内の写真からサムネイル付きのイメージギャラリーを作成する。

  • The Lounge:チャット・サーバー。パソコン内で、アクセスを許可したグループによるチャットルームをホストする。

  • Fridge:ダイレクト・リンクを通じてセキュアかつプライベートにメモをやりとりするサービス。

これらは全てサードパーティのサーバを利用する必要はなく、Opera Uniteを備えたパソコンで動作する。

Opera UniteはオープンWeb標準をベースとしており、OperaはWeb開発者に対して「Opera Uniteによって、Webサイトを作成するのと同じぐらいの感覚で、フル機能のWebサービスを構築できる」とアピールしている。