デノンは8日、2.1chホームシアターシステム「DHT-S500HD」を発表した。発売は6月下旬を予定しており、価格はオープン。市場価格は6万円前後と予想される。
DHT-S500HDは、スリムタイプのAVサラウンドアンプと2.1chのスピーカーを組み合わせたシステム。ドルビーバーチャルスピーカーが搭載されており、2.1chのシステムでサラウンド再生が可能だ。AVアンプ部分は「AVC-S500HD」という型番で単品としても販売される(6月下旬発売予定/価格6万3,000円)。また、DHT-S500HDは2.1chのシステムだが、AVC-S500HD自体は5.1chのアンプを搭載しているため、センターやサラウンドスピーカーを用意すれば、リアル5.1chシステムにステップアップすることも可能だ。そのためのスピーカーパッケージ「SYS-S500CS」も同時発売される。価格は1万3,650円。
AVC-S500HDの最大の特徴となっているのが、幅434mm×高さ70mm×奥行き318mmというサイズ。一般的なAVアンプに比べて高さを抑えたスタイルで、BDレコーダーやDVDレコーダーなどと組み合わせて設置した場合に、バランスが取りやすい。
サイズは抑えてあるが、機能面では、同社のAVC-1610に近い内容。CECに対応したHDMI端子を、3入力(1本はフロントに装備)/1出力装備、テレビの画面で確認しながら設定が行えるO.S.D.の採用、急激な音の変化に対応するAudyssey Dynamic Volume機能の搭載、圧縮音楽の補間を行う「コンプレスド・オーディオ・リストアラー」の搭載、付属のマイクでスピーカーの設定を行う「プラグイン・オートセットアップ」採用なども採用されている。また、Dolby TrueHD、DTS-HD Master Audioなどのオーディオフォーマットにも対応する。ただし、アンプの出力は、AVC-1610が、各ch130W(実用最大出力 6Ω)だったのに対して、AVC-S500HDでは、各ch34W(実用最大出力 6Ω)となる。
ビデオコンバージョン機能も搭載。アナログのビデオ機器からの入力をAVC-S500HDを通してテレビに送る場合、AVC-S500HDからテレビへのケーブルは、HDMI1本で済ませることが可能だ(デジタル放送の音声をAVC-S500HDにデコードさせるには、テレビとAVC-S500HDの間を光デジタルケーブルで接続する必要がある)。なお、搭載されているのは480iから480pへのIP変換とアナログ端子から入力されたビデオ信号のHDMI出力のみで、ビデオ信号のアップスケールなどは行えない。
DHT-S500HDのスピーカー部分は、5.7cm径コーン型フルレンジユニット×2を樹脂製の密閉型キャビネットに組み込んだフロントスピーカーと、16cm径コーン型ユニットをバスレフ型のキャビネットに組み込んだサブウーファー。オプションのSYS-S500CSも、フロントと同様に、5.7cm径コーン型フルレンジユニットを2本使用した密閉型となっている。