今年で第14回目を迎える「New Education Expo 2009」。そこでは、3Dインターネット/仮想空間サーバーソフトウェア「OpenSim」を一早く研究し様々なコンテンツを世に送り出している3Diと、オフィス関連事業を手掛ける内田洋行が、新たな教育の"場"として3Dの仮想空間を利用した新たなICT(Information & Communication Technology)の活用事例を展示していた。
内田洋行はかねてより「Second Life」の仮想空間でのエクスペリエンスに注目しており、産学連携して3Dの仮想空間を利用できないか研究を積み重ねてきた。実際に「Second Life」内に"島"を作成し、様々な大学や学術研究機関との連携を深め、教育機関で利用するにはどのようにすればよいのか、様々な試行錯誤を繰り返してきたそうだ。
そして、「Second Life」を利用することのメリット、デメリットを鑑みた際に、3Diが提供する「3Di OpenSim」に着目。「Second Life」では外部へのアクセスが必須なため、企業や教育機関の利用では難しい問題があったが、イントラでの運用が可能なうえにオープンソースであること、高い安定性を誇りWebとの連動も容易とのことから3Diと内田洋行とのコラボレーションが始まった。現在は、"3Dの仮想空間でどのようなことができるのかを探る時期"と位置付けており、様々な実験やチャレンジを行っている最中だという。
両社が現在模索しているのは「3Dインターネットの可能性」だ。海外では「Second Life」を活用した教育プログラムも存在するなか、日本の教育のあり方を新たなレベルへと押し上げる起爆剤と成り得るこの取り組みに、今後も注目していきたい。