尾上菊之助が6日、都内にて蜷川幸雄演出の新橋演舞場6月大歌舞伎『NINAGAWA 十二夜』の公開稽古に参加した。
恋愛をテーマとしたシェイクスピアの喜劇『十二夜』と歌舞伎を融合させた同作は、2005年に歌舞伎座で初演。演出に蜷川幸雄を迎え、数々の演劇賞を受賞し、2007年には歌舞伎座、博多座での再演が行われるほどの人気に。また、2009年3月にはシェイクスピア劇の本拠地である、イギリス・ロンドンでの海外公演も実施。今回、満を持しての凱旋公演となる。
再演が続いている同作に、菊之助は「また東京でできることが嬉しい」と喜びを口にし、「(再演で)共演者との絆も深まりました。蜷川さんとも、最初はお互い遠慮していた部分があったが、今ではコミュニケーションも円滑になっています」と今回の仕上がりにも手ごたえを感じている様子。鏡を効果的に使ったセットなどの斬新さで話題となった"蜷川歌舞伎"だが、「歌舞伎には演出家がいないんです。この作品では、(演出家の)蜷川さんが私たちが計り知れないシェイクスピアの魅力を伝えてくれました」と絶賛していた。
また菊之助は、一部で報道された知花くららとの熱愛については「共通の知人を通して、何度かお食事させていただいてます」としながらも、「活動も尊敬していますし、お話していて楽しいお友だちです」と友人関係であることを強調。ただ、恋の行方は? との声に「恋は常にしていたいです」と笑顔を見せ、「『十二夜』ではハッピーエンドで終わるので、私生活もハッピーエンドにできるようにしたいです」と矢継ぎ早の報道陣からの質問にも終始穏やかに対応していた。
なお、体調不良により、稽古を欠席した蜷川からは「日本とイギリスの文化の結合となればと考えたこの作品で、新たな歌舞伎の一面・新たな演劇の可能性を見ていただけたら」というコメントが寄せられた。
『NINAGAWA 十二夜』は、新橋演舞場(東京・銀座)にて7日より28日までの期間で上演(地方公演あり)。詳細はこちら。