「自分海好きなんですよ」と話す土屋アンナ。「一人一人が大自然にたいしていろんな想いを持ってほしい」、その想いが今回の映画を作る原動力になったという

今年で11回目の開催となるアジア最大の短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2009」のオープニングプレスイベントが4日、表参道ヒルズにて行われた。イベントでは同フェスティバルの「話題賞」授賞式が催され、本年度受賞者の土屋アンナにトロフィーが授与された。

土屋アンナは、オムニバス映画『ブルー・パシフィック・ストーリーズ』の中の1編『フィッシュ・ボーン』で初めて映画監督を務めた。人間によって死滅してしまった海を、主人公の魚の少年が自分たちの故郷として取り戻そうとする環境破壊へのメッセージを込めたアニメーション作品だ。

土屋は映画のテーマである「海」をイメージした青いロングドレスで登場。初監督作『フィッシュ・ボーン』でアニメを題材に選んだ理由を尋ねられると、「子どもも大人も見られて心に残る作品にするにはやっぱりアニメがいいのかなと思って」とコメント。


この日は、昨年『R246 STORY』で話題賞を受賞した須藤元気がプレゼンターとしてイベントに参加。MCの「おめでとうございます」の言葉と共に、プレゼンターの須藤からトロフィーが土屋に手渡されると、会場には割れんばかりの拍手がわき起こった。

昨年は自身が「話題賞」の受賞者側だった須藤元気。映画監督の仕事は「機会があればまたやりたい」と結構乗り気

『フィッシュ・ボーン』の予告編を見た須藤は、それに触発されたのか「アニメもいいなあ」とぽつり。「もう一回(映画監督を)やりたいですね。ぜひ撮らせてください、お願いします!」と須藤からのいきなりの申し出に土屋は、「あたし、大変ですよ~。性格悪いから」。須藤はそこで「支えます。格闘家は基本的にMなんです」と粘るも、「あ、私もMなんですよ」と土屋に軽くいなされていた。

授賞式の後には、同映画祭の生みの親・別所哲也が挨拶に登壇。また、観光庁長官の本保芳明氏も駆けつけ、ショートムービーが日本をより知ってもらうための有効なツールになり得ることをお互いに語り合った。そして今年8月1日から観光庁と共に「旅ショートプロジェクト」をスタートすることを発表。クリエイターたちのふるった応募に期待しているとし、「成人式となる20周年まで、たくさんのお客様にショートフィルムを広げていっていけたらなあと思います」との言葉で挨拶を締めくくった。

別所哲也が手弁当ではじめたショートフィルムの映画祭も今年で11回目。アカデミー賞も公認のイベントにまで成長した