6月2日より、台湾・台北世界貿易センターでWiMAX関連イベント「WiMAX Taipei 2009」が開催されている。同イベントで台湾dmediaは、WiMAX対応端末を3機種展示している。日本市場を視野に入れた製品も用意するなど、同社は世界各国での販売を目指しているとのこと。

日本語にも対応するMID端末「M0」

MID(モバイル・インターネット・デバイス)のM0は4.3インチ(800×480ピクセル)のフルタッチディスプレイを搭載しており、OSにWindows Embedded CE 6.0 R2を採用する。富士通のWiMAXモジュールを搭載し、2.3/2.5/3.5GHzの3バンドに対応している。本体サイズは137×74×14.5mmとポータブルゲーム機ほどの大きさである。

MID端末「M0」を大々的にアピールするdmediaブース

ポータブルゲーム機サイズのM0。画面はフルタッチ操作可能

ディスプレイの左右には大きめのボタンを2つ備え、ゲーム利用時には方向キーとしても利用できる。また加速度センサーを備えており、本体を上下左右に動かすことでアプリケーションの操作も可能になるという。カメラは背面に5メガピクセル、前面に0.3メガピクセルのものを搭載。前面カメラはビデオチャット時などに利用できるとのこと。I/OはUSBコネクタとmicroSDカードスロット、GPSを内蔵する。ノートPCとUSBケーブルで接続することでM0をWiMAXモデムとしても利用可能である。

背面には5メガピクセルカメラを備える

対応言語には日本語も。日本での販売も考えているとのこと

UIは独自のものを採用。メニュー画面には5行3列のアイコンが表示される。ブラウザやインスタントメッセージ、ナビゲーションのほか、動画や音楽再生など一通りのマルチメディア機能を内蔵している。また対応言語は英語や繁体字中国語(台湾・香港)、簡体字中国語(中国大陸やシンガポール)のほか、日本語やロシア語にも対応している。説明員によるとWiMAXサービスが提供されている全ての国での販売を考えているとのことで、日本での発売も検討中とのことである。発売は今年第4四半期の予定で価格は未定。

ワンセグなどモバイルTV内蔵のUSBモデムを展示

このほか、真っ赤な本体色が特徴的なUSBタイプのWiMAXモデムが2タイプ展示されていた。いずれもモバイルTVチューナーを搭載した複合端末である。説明員によるとUSBタイプのモデムはすでに数社が製品をリリースしており、それらと差別化するためにモバイルTVチューナーを搭載したとのこと。

USBモデムはTVチューナー内蔵型であることをアピール

日本向けD2(左)と他国向けD1(右)ではデザインを大きく変えている

シンプルなストレート形状をした「D1」はWiMAX 2.3/3.5GHzまたは2.5/3.5GHzのデュアルバンドに対応。モバイルTVチューナーはヨーロッパなどで利用されているDVB-T/Hを搭載する。データ通信速度は下り最大20Mbps、上り最大6Mbps。

近未来的なデザインを模した「D2」は日本向けの製品となる。WiMAX 2.5GHzに対応したほか、ISDB-Tチューナーを内蔵している。速度は下り最大10Mbps、上り最大4Mbps。この本体形状は日本の"ハイテク"なイメージを表現したのだという。日本での発売は未定だが、日本のWiMAX事業者などに売り込みをかけたいとのこと。

ブース内では実際にDVB-HのモバイルTV放送受信のデモを行っていた

本体カラーは赤のほか黄、青、黒なども用意される

いずれの製品も年内の発売を目標にしている。価格は未定。また自社ブランドのほかWiMAX事業者やPCメーカーブランドとしてのOEM販売も予定しているとのことである。