クロス・マーケティングはこのほど、「消費動向」に関する調査(2009年5月度)の調査結果を公表した。調査は、昨年来の金融危機を発端とした社会経済情勢の変化や長引く景気低迷を背景に、景気動向判断の基礎資料を得ることを目的に実施されている。全国の20~69歳の男女を対象に、インターネットを介して行われ、得られた有効回答数は1,200。
同調査によると、1年前に比べて「給与所得が増えた」という人は17.0%、「減った」人は42.8%。預貯金については、1年前より「増えた」とする人は16.8%、「減った」とする人が46.3%で、給与所得・預貯金共に、「減った」と実感している人が4割を超えていることがわかった。
「商品購入・サービス利用」の増減に関する調査では、ほとんどの項目で消費動向DI(「増えた」の回答率から「減った」の回答率を差し引いた数値)はマイナスに。1年前と比べて、消費を控えている人が多い傾向にあることが明らかとなった。一方で、前回調査結果(2月)と比べると、ほとんどの項目で消費動向DIに改善が見られた。上位は、「家庭での発泡酒飲用量」(前回調査比9.1ポイント増)、「株価の売買回数」(同8.6ポイント増)、「タクシーの利用回数」(同8.6ポイント増)、「家庭でのビール飲用量」(同8.2ポイント増)等となっている。ただし、ビールや発泡酒の飲量については、「調査時期が影響している可能性もある」(同社)とのこと。
「スポット接触頻度」についても、ほとんどの項目で消費動向DIはマイナスとなったが、唯一「100円ショップ」はプラスに。消費動向DIが高いのは、「100円ショップ」(+1.0ポイント)、「スーパーマーケット」(-1.3ポイント)、「ドラッグストア」(-3.8ポイント)、「ディスカウントストア」(-6.2ポイント)であった。前回調査(2月)との比較では、多くの項目で消費動向DIに改善がみられ、「ホームセンター」(前回調査比8.8ポイント増)、「ドラッグストア」(同7.9ポイント増)、「マンガ喫茶」(同7.6ポイント増)、「ファミリーレストラン」(同7.5ポイント増)が上位だった。