"Istanbul"こと6コアAMD Opteronのダイ

Advanced Micro Devices (AMD)は6月1日(現地時間)、"Istanbul"の開発コード名で呼ばれていた6コアのサーバ向けプロセッサ「AMD Opteron」の提供開始を発表した。2P、4P、8Pのマルチプロセッサ構成に対応したDirect Connect Architectureをサポートし、前世代にあたる"Shanghai"の4コアOpteronと比較して、1ソケットあたり電力あたりのパフォーマンス(PPW)で最大34%の向上が見込める。

Istanbulは4コアOpteronをそのままリプレイスできるTDP要件を満たしている点が特徴で、同一シャーシのままシステムそのものを強化したり、システム効率の高さを活かしてサーバ統合を可能にする。より安価で電力効率の高い4コアOpteronも併売することで、ハイエンドからローエンドまで幅広い用途をサポートする。Istanbulは45nmプロセスを採用しており、HyperTransportやDDR2メモリをサポート、AMD Virtualization (AMD-V)や電力管理機能のAMD-Pも搭載する。

6コアOpteron "Istanbul"は6月よりOEMパートナー向けの出荷が開始され、同月よりCray、Dell、HP、IBM、Sun Microsystemsといったサーバベンダーや、他のマザーボードベンダーからの製品やサポートが順次提供されることになる。またIstanbulの派生品となるHE / EE / SEといった各バリエーションは2009年後半より順次提供開始が予定されている。HEとEEは低TDPを実現した電力効率(Energy Efficiency)を重視したバージョンで、動作クロックは低めに抑えられているものの、その特徴を活かしてブレードサーバなどの密集型システム向けの製品となっている。一方でSEは単一でのパフォーマンスを重視したモデルで、標準型のOpteronよりも高いTDPながら高クロックでの動作が可能であり、高いパフォーマンスを得られる。