大手SNS「mixi」を運営するミクシィは1日、青少年ユーザーの保護のため、携帯電話事業者のフィルタリングを活用したユーザー確認を実施し、ゾーニングの強化を図ると発表した。また、ディー・エヌ・エー、グリーと、青少年保護のため共同施策を実施することも発表した。

18歳未満の携帯電話利用者に対しては、2009年4月1日から施行された青少年インターネット規制法により原則としてフィルタリングサービスが義務付けられている。ミクシィでは、このフィルタリングサービスを活用しユーザー確認を実施することで、年齢により閲覧を制限する「ゾーニング」の強化を図る。

具体的には、「コミュニティの利用制限」「友人検索の利用制限」「青少年にふさわしくない一部のレビュー、広告の非表示」などを実施。また、サポート・パトロール体制の構築や、mixi利用規約に反する書き込み等を監視するセキュリティシステムの整備、新規登録時の携帯電話端末認証なども、随時強化する。

さらに同社では今回、「各社個別の取組みに加えて業界全体の取組みを進展させる」とし、「モバゲータウン」を運営するディー・エヌ・エー(DeNA)、「GREE」を運営するグリーと共同で、各種施策を実施することも発表した。

共同施策では、3社で各種意見交換・情報共有などを行い、利用規約の禁止事項に該当する投稿の削除など適切な対応の強化・徹底を図り、「各社の青少年保護・健全育成のための施策の効果を高めていく」(3社)。

また、年齢確認の確実性を高めるための取組みを実施。携帯電話事業者などの第三者の助言なども求め、「実効性の高い年齢認証制度の構築を検討していく」(同)。

各サイトの特徴を踏まえた上で、年齢に応じてサイトの利用機能・利用領域に差異を設ける(ゾーニング)ほか、「年齢確認と組み合わせることで、より健全なコミュニケーションの実現に努める」としている。

さらに、モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)や安心ネットづくり促進協議会など種団体とも連携し、青少年に向けた普及・啓発活動への取組みを強化する。

3社が運営するサイトに関しては、出会い系に類似する書き込みがあったとして警視庁が書き込みの削除を要請したとする報道がなされている。また、出会い系サイト規制法の厳格化により、出会いを求める利用者が、"非出会い系"サイトに移行する傾向も指摘されており、3社を中心とした青少年保護対策がどこまで実効性のあるものとなるかが注目されている。