イギリスのオーディション番組「Britains Got Talent 2009」に出場し、一躍世界的な注目を集めるシンガーとなった48歳のスーザン・ボイル。英国時間30日夜には決勝戦が行われるが、肝心のスーザンが棄権してしまうかもしれない。
初登場した時のパフォーマンスがYouTubeにアップロードされ、英国のみならず世界中で絶賛されたことでメディアの注目度も爆発的に高まり、パパラッチが始終彼女の周りをうろつくようになってしまった。賞賛の声が寄せられる一方で、心ない中傷やプライバシーを土足で荒らされることも多くなったスーザン。寝起きのパジャマ姿を世界中に配信されたこともあった。
短期間の間にスターダムへのし上がるという、まさにシンデレラ・ストーリーを地で行く彼女に対して浴びせられた中傷は、「つけ上がっている」「ごう慢だ」「甘やかされている」などなど。
27日にはロンドン市内のホテルで他の宿泊客に暴言を吐き、警官が出動する騒ぎとなったという。「How f**ing dare you! You can't f**ing talk to me like that! (この恥知らず! よくもそんな口がきけるわね!)」と激しい口調で男性2人を非難したそうだが、そもそもはこの2人がスーザンに嫌がらせのような野次を飛ばしたことが発端だとか。
審査員の1人、ピアース・モーガンは次のように話している。「彼女は繰り返し涙を浮かべていたよ。帰り支度まで始めてしまっていた。とてつもないプレッシャーに押しつぶされそうになっているんだ」。
ミュージカル「キャッツ」の「Memory」を歌った準決勝のステージはこちらから視聴できる。
HD/HQ Susan Boyle - Memory from Cats - Britains Got Talent 2009 Semi Final Show 1 Season 3
この時は、司会に「プレッシャーは感じてる?」と訊かれ、「なんのこと? 私は一瞬一瞬を楽しんでるわ」と笑って返していたのだが……。
モーガンはネットやテレビ、ラジオは無視して決勝のパフォーマンスに集中するように、とアドバイスを授けたそうだが、放送までにスーザンの精神状態が回復することを願いたい。