東武鉄道と東武博物館は28日、昨年12月から改装工事のため休館している東武博物館を、7月22日にオープンすると発表した。リニューアルのコンセプトは「見て・触れて・体験できる」と「東武鉄道の"いま"と"むかし"を体感できる」の二本柱とのこと。歴史的に貴重な車両の実物を展示するほか、人気のあった運転シミュレーターと鉄道模型パノラマを刷新する。最寄り駅は東武伊勢崎線の東向島駅で、入館料は大人200円、4才から中学生まで100円。開館時間は10:00~16:30(入館は16:00まで)。休館日は毎週月曜日(祝日・振り替え休日の場合は翌日)。

エントランスロビーで歴代のミュージアムグッズを展示

モハ5701号を「ネコひげ」に復元

東武博物館は1989年に開館して以来、東武鉄道の歴史と今を伝えてきたという。そこに新たに加わる車両は、戦後初めて新造した「特急電車5700系」。この車両は、当初は流線形で、ネコのひげのようにみえるヘッドマークが付いたことから「ネコひげ」と呼ばれていたという。その後、貫通扉付きの前面に改造されたとのこと。今回の展示にあたり、「ネコひげ」の愛らしい表情に復元するという。また、東武鉄道最初の電気機関車である101号を登場時の姿に復元した。この機関車は近江鉄道に譲渡されて活躍した後、1986年に現役を引退していた。それを譲り受け、東武鉄道登場当時の姿に復元したという。

近江鉄道から里帰りした電気機関車

50050型電車の運転台を設置した運転シミュレーション

3台の電車運転シミュレーションは、現在の東武沿線の風景がフルハイビジョン映像により映し出され、リアリティーを追求した。運転台のひとつは最新型の通勤車両50050型になっている。鉄道模型の大パノラマは線路を敷き直し、観客席に近いところを走る。また、2012年春に開業予定の「東京スカイツリー(R)」の模型も配置して、未来の東武鉄道を表現するという。

なお、東武博物館では3つのリニューアル記念イベントを実施する。ひとつはプレゼントで、入館者先着10,000名にクリアファイルとポストカードを進呈する。ふたつめは「開館20周年&リニューアル記念特別展」として、全展示車両の搬入の様子を写真で紹介するほか、東武博物館における20年の歴史をたどる。開催期間は9月23日まで。3つめは「プラレールフェスタ」と題し、有料で「プラレールつり」「車庫入れゲーム」などのゲームや、「大きなプラレールの体験乗車」などを遊べる。ほかに、ご当地ジオラマと題して、関東各地の風景の中を走るプラレールを展示する(観覧無料)。開催期間は7月28日~8月9日。

先着10,000名にプレゼントするグッズ

搬入風景

乗れるプラレール(C)TOMY